9.天気図から風と波を予想する④~気圧配置と風と波~

9.天気図から風と波を予想する④~気圧配置と風と波~

  • 2022年11月10日
  • 2026年2月11日
  • note

天気図から風と波を予想していい波をあてる!
LINE講座:9回目の配信です

こんにちは
はるべえです

前回は、

波のサイズをイメージする

というテーマで、波浪データやWindyを使いながら
周期や台風うねりの入り方についてお話しました。

今回はこれまでのまとめとして、

気圧配置によってどんな風と波になるのか

を整理していきます。

これまでお伝えしてきた

  • 波をつくるための風
  • 波の形を左右する風

この2つを、実際の天気図にどう書き込んで
イメージしていくのか。

例題も交えながら進めていきます。


天気図から沿岸部の風を読み取る

ここまでの講座では、
主に「波を作る風」に注目してきました。

今回はもう一歩踏み込んで、

沿岸部で吹く風(波の形を左右する風)

をどうイメージするかを考えていきます。

ただ最初に大事なことを言うと、

天気図だけでピンポイントの風向きまでは分かりません

あくまで、

  • どの方向から吹きやすいか
  • 強まりそうか弱まりそうか

ざっくり掴むという感覚です。

気圧配置から風向きを読む

高気圧と低気圧の位置を見ることで、

  • 高気圧はどこから風が吹き出しているか
  • 低気圧へどの方向に風が吹き込んでいるか

が見えてきます。

これが分かると、

  • 明日はこの方向から風が入りそうだな
  • ホームポイントはオンになりそうだな

といった想像ができるようになります。

さらに、

等圧線の間隔

も重要です。

等圧線が広ければ風は弱め、
狭ければ強め。

たとえば、

オンショアだけど等圧線が広い。
そこまで荒れないかもしれない。

といった判断材料になります。

今回のポイント

はるべえ
天気図から風向きと強さをざっくり読む

沿岸部で吹く局地的な風

天気図で読めるのは“大きな流れ”

繰り返しになりますが、

天気図から読めるのは、あくまで全体的な風の流れ

です。

「このポイントのこの時間はどうか?」
というところまでは、天気図だけでは分かりません。

特に難しいのは、次のようなケースです。

  • 前線がかかっているとき
  • 等圧線がほとんど描かれていないとき
  • 弱い低気圧や気圧の谷などがあるとき
  • 海陸風など局地的な風が出るとき

前線があると風向きは読みづらい

特に厄介なのが前線です。

前線がかかっていると、

同じエリアでも風向きが真逆になることがあります

例えば、あるラインを境にして

  • 北側は北風
  • 南側は南風

という状況はよくあります。

この境目(シアライン)が少し動くだけで、
ポイントの風向きは一気に変わります。

そのため、

前線が絡む日は風予想がコロコロ変わりやすい

という特徴があります。

こういう日は、

  • 天気図
  • Windy
  • ピンポイント予報

を併用して確認するのがおすすめです。

今回のポイント

はるべえ
局地的な風は天気図だけでは読めない

気圧配置ごとの風と波のパターン

天気図にはいくつかの「型」があります。

代表的なのが、

  • 西高東低(冬型)
  • 南高北低(夏型)
  • 梅雨前線型
  • 北高型

などです。

このパターンごとに、

  • 吹きやすい風
  • 入りやすいうねり

がある程度決まっています。

つまり、

気圧配置の型を見ただけで、ある程度の波の傾向が分かる

ということです。

東うねりが続くパターン

例えば、

東海上に高気圧が居座るパターン

この場合、

  • 高気圧の南縁で東風が長時間吹く
  • 長い距離でフェッチが確保される

結果として、

東うねりが数日続くことがあります

週間天気図を見て、高気圧が同じ位置に停滞していれば、
「波が続く可能性が高い」と判断できます。

今日よかったなら、明日も期待できるかもしれない。
そんな判断材料になります。

今回のポイント

はるべえ
高気圧の位置が続けば、うねりも続くことがある

西高東低の冬型の気圧配置

気圧配置の代表格といえば、やはり

「西高東低」の冬型

です。

大陸に強い高気圧、日本の東に発達した低気圧。

この2つの間に日本列島が入り、
縦縞のように等圧線が並びます。

等圧線が詰まっていればいるほど、

北西の季節風が強く吹く

ということになります。

冬型が強まるとどうなるか?

まず日本海側は大荒れになります。

北西風が吹きつけるため、
オンショアでサイズアップしますが、
基本的にはジャンクになりやすい。

しかしここがポイントです。

冬型が「緩むタイミング」

これを狙うと、

  • 風が弱まる
  • うねりだけが残る

という状況が生まれ、
一気にクオリティが上がることがあります。

この「緩み」を読むことができれば、
日本海側ではかなり精度の高い波予想が可能になります。

今回のポイント

はるべえ
冬型は「強まる」より「緩む」タイミングが狙い目

冬の湘南に入る「西うねり」

冬型が強まると、湘南や千葉南に入る波があります。

東海道沖で発生する「西うねり」

です。

仕組みはこうです。

  • 北西の季節風が若狭湾から伊勢湾へ抜ける
  • 遠州灘で西風が強まる
  • その風波が西うねりとなる
  • 伊豆半島を回り込み湘南へ入る

このパターンがハマると、

冬でも程よいミドルサイズが続く

ことがあります。

さらに湘南は北風オフショアになりやすく、
コンディションが整いやすいのも特徴です。

冬型=日本海だけ、ではありません。

太平洋側にも恩恵がある

というのが面白いところです。

今回のポイント

はるべえ
冬型になったら湘南の西うねりをチェック

アリューシャン低気圧と北東うねり

冬型が強まると、日本の東で低気圧が発達します。

それがさらに北東へ進み、
アリューシャン付近で猛烈に発達することがあります。

このとき発生するのが

北東うねり

です。

特徴としては、

  • 一度入ると数日続くことがある
  • 千葉の東向きポイントはクローズしやすい
  • 南向きポイントが整いやすい
  • 湘南はブロックされやすい

低気圧の位置と等圧線の向きを見て、

日本へ向かって強いフェッチがあるか?

これを確認するのが重要です。


冬型とハワイのノースショア

少しスケールを広げてみましょう。

アリューシャンで低気圧が猛烈に発達すると、

ハワイ・ノースショアには5〜7日後に巨大な北西うねりが届きます

距離は約4,000km。

日本で見ていた天気図の低気圧が、
1週間後にはパイプラインのビッグスウェルになる。

そう考えると、天気図は
単なる地図ではなく、

波の旅のスタート地点を示している図

だということが分かります。

今回のポイント

はるべえ
冬型が強まったら、1週間後のノースショアも想像してみる

例題:予想天気図から風と波をざっくりイメージ

例題①:2種類の風を書き込んでみる

ここからは実践編です。

天気図を見て、

  • うねりを作る風(灰矢印)
  • 沿岸部で吹く風(青矢印)

この2つを書き込むイメージを持ってみましょう。

例えば、

  • サハリン付近に低気圧
  • その両側に高気圧

という配置ならどうでしょうか?

低気圧には反時計回りに風が吹き込みます。

関東がその南側に位置していれば、

西〜南西の風が強まりそう

と想像できます。

さらに等圧線が詰まっていれば、
風は強め。

海上でも西〜南西風が吹けば、

西〜南西の風波・うねりが発達しそう

という流れです。

この場合のポイント選びは、

  • 南西風をかわすポイント
  • 南西風がオフになるポイント

を選ぶ、という発想になります。

ここまで考えられると、
天気図はかなり使える武器になります。


例題②:高気圧の吹き出し+北東うねり

次は、

  • 日本を北から覆う高気圧
  • 千島の東へ進む発達した低気圧

という配置。

高気圧は時計回り。

関東周辺では、

北〜北東の風が吹きやすい

と読めます。

さらに、発達した低気圧の北西側では
北東風が強く吹いていれば、

北東うねりが発達する可能性

があります。

ここで大事なのは、

  • 低気圧はすぐ移動するのか?
  • 同じ場所に停滞するのか?

という視点です。

停滞すれば、

北東うねりは数日続く可能性がある

と予測できます。


例題③:南海上の台風

最後は台風パターンです。

南海上に台風、
大陸側から高気圧が張り出している場合。

まず想像できるのは、

南〜南東うねりの反応

です。

しかしここで注意。

高気圧から強い北東風が吹いている場合、

うねりが抑え込まれることもある

のです。

「台風がある=必ずサイズアップ」
とは限りません。

うねりの向きと、
沿岸部の風向き。

この組み合わせまで考えられると、
予想精度は一段上がります。

自然相手なので100%はありませんが、

経験の積み重ねが予想精度を上げていきます

まとめ:天気図から風と波を予想する

ここまでの後半パートを整理します。

① 天気図の基本を押さえる
  • 高気圧と低気圧の位置
  • 等圧線の向きと間隔
② 波を作る風を読む
  • どこで長い距離風が吹いているか
  • 気圧配置の推移(3日前から)
③ 波のサイズをイメージする
  • 周期の変化
  • フェッチの長さ
④ 沿岸部の風をざっくり読む
  • どの方向から吹くか
  • 強まりそうかどうか

完璧を目指す必要はありません。

「ざっくり風と波をイメージする」

この感覚が身につけば、
海へ向かう前のワクワク感は
確実に変わってきます。


さいごに

ここまで、

天気図から風と波を予想していい波をあてる

をテーマにお伝えしてきました。

サーフィンは自然相手です。

だからこそ難しいし、
だからこそ面白い。

次に海へ向かうときは、

天気図を見て、ざっくり風と波をイメージする

このひと手間を加えてみてください。

きっと、海に着いたときの景色の見え方が
少し変わるはずです。

はるべえ
「いい波」に乗って、
サーフィンを楽しみましょう!

最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

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