天気図から風と波を予想していい波をあてる(前編・後編)-09

1.サーファーにとっての2種類の風①~波をつくるための風~

  • 2022年11月6日
  • 2026年2月11日
  • note

天気図から風と波を予想していい波をあてる!
LINE講座:1回目の配信です

はるべえ
こんにちは、はるべえです。

早速はじめていきたいと思います。

1回目のテーマは

「サーファーにとっての2種類の風」

についてお話していきます。

サーフィンは自然の現象である波にのって楽しむスポーツです。

波がある場所は常に一定ではありません。

そのときの気象状況や潮回りによって変化しています。

また、その波の元となる「風」も、
その日その時によって風向や風速が変わります。

つまり、
波のコンディションは常に変化している
ということです。

機械で波をつくるウェイブプールであれば、
一定の波質で反復練習ができます。

しかし海でのサーフィンは、
同じ波での反復練習はできません。

ここがサーフィンの難しいところであり、
同時に奥深く楽しいところでもあると思います。


まず今回からは、
その刻々と変わる波のコンディションの元となる
「風」について整理していきます。

サーファーにとっての風は、大きく分けると2種類あります。

1つ目は「波を作るための風」
2つ目は「波の形を左右する風」

性質の異なるこの2つの風を理解することが、いい波をあてる第一歩になります。


波はどうやってつくられるのか?

まず1つ目の

「波を作るための風」

とても基本的なところからのお話になりますが、
この後の内容を理解するうえでベースとなる部分です。

そもそも波はどうやってつくられるのか?

これはご存じの方も多いかと思いますが、

私たちサーファーが乗る波は、海上で風が吹くことで発生します。

身近な例でいえば、

  • お風呂でフーッと息を吹くと水面に小さな波ができる
  • 水たまりに強い風が吹くと水面がざわつく

こうした現象と同じことが、海でも起きています。

小さな波が、うねりへ成長する

海上で風が吹くと、まず小さな波が発生します。

そして、

風が吹き続ける

波が少しずつ大きくなる

それが「うねり」となって沿岸へ届く

私たちが乗っている波は、このようにして生まれています。

ここだけ覚えてください

波があるかどうかは、
「どこで風が吹いているか」で決まる
はるべえ
まずは「風を見る」。
ここからスタートです。

気圧と風

ここからは少しだけ理科の復習です。

このあと天気図を読むための
ベースになる部分なので、
ざっくり整理していきましょう。

そもそも風とは?

風とは「水平方向の空気の流れ」のことです。

空気は目に見えませんが、
重さがあります。

その空気が横に移動している状態が
「風」です。

では、気圧とは?

気圧とは「空気の重さ」のことです。

単位はhPa(ヘクトパスカル)

天気予報でよく聞く数字ですね。

地上の気圧は
だいたい1000hPa前後です。

空気は軽そうに感じますが、
実は私たちの頭の上には
常に大量の空気がのっています。

ただ、体の内側から押し返しているため
重さを感じないだけです。

風はなぜ吹くのか?

ここが大事です。

気圧に差があると、空気は移動する

空気が多いところから、
少ないところへ。

その移動こそがです。

はるべえ
風=空気の流れ
気圧=空気の重さ

高気圧と低気圧

ここからは天気図の主役、
高気圧と低気圧について整理します。

まずはシンプルに

  • 高気圧:周囲より気圧が高いところ
  • 低気圧:周囲より気圧が低いところ

高気圧は「空気が多い場所」。

低気圧は「空気が少ない場所」。

ここまではシンプルですね。

風はどちらに向かう?

前のパートで確認した通り、

空気は多いところから少ないところへ動く

つまり、

風は高気圧から低気圧へ向かって吹く

これが基本です。

気圧差が大きいほど…

高気圧と低気圧の差が大きいほど、
空気は強く流れます。

これを少しだけ専門的に言うと、
気圧傾度力といいます。

難しい言葉は覚えなくて大丈夫ですが、

気圧差が大きいほど風は強くなる

これだけは押さえておきましょう。

はるべえ
高気圧 → 低気圧
差が大きいほど強風

風の吹き方

ここまでで、

風は高気圧から低気圧へ向かって吹く

という基本を押さえました。

では実際の天気図では、
風はどのように吹くのでしょうか?

高気圧の場合

高気圧では、

中心から外へ向かって風が吹き出します。

そして北半球では、

時計回り

に流れます。

低気圧の場合

低気圧では、

中心へ向かって風が吹き込みます。

そして北半球では、

反時計回り

に流れます。

天気図を見るときのコツ

天気図には等圧線が描かれています。

まずは難しく考えず、

風は等圧線に沿って吹く

とイメージしてOKです。

(実際は少し角度がありますが、
最初はそこまで気にしなくて大丈夫です)

はるべえ
高気圧=時計回り
低気圧=反時計回り

どこで波が大きくなるのか?

風が吹けば、波は発生します。

では、どこでその波は大きく成長するのでしょうか?

波が発達するには、
3つの条件があります。

① 風が強い
② 長い距離を吹いている
③ 長い時間吹き続けている

① 風が強い

これはイメージしやすいですね。

お風呂で強く息を吹けば吹くほど、
水面は大きく動きます。

海でも同じです。

風が強いほど、波は発達します。

② 吹走距離が長い

同じ強さの風でも、

数十km吹くのと、
数千km吹くのではまったく違います。

同じ方向の風が
長い距離吹いている海域では、

波はどんどん育ちます。

③ 吹き続ける時間が長い

短時間だけ吹いた風よりも、

長時間吹き続けた風のほうが、
波は大きくなります。

つまり――

強い風が、長い距離を、長い時間吹くと
波は大きくなる

天気図を見るときは、

この3つがどこにあるか?

を探す意識を持つと、
波の発生源が見えてきます。

はるべえ
波は偶然できているわけではありません。
必ず「風の条件」があります。

どこで風が強く吹くのか?

前のパートで、

風が強く、長い距離・長い時間吹くと波は大きくなる

という話をしました。

ではまず、

どこで風が強く吹くのか?

ここを押さえましょう。

ヒントは「気圧差」

風は、高気圧から低気圧へ向かって吹きます。

ここでイメージしてほしいのは、

山と谷です。

山と谷の高低差が大きいほど、
斜面は急になります。

斜面が急だと、水は勢いよく流れますよね。

空気も同じです。

気圧差が大きいほど、風は強くなる

天気図ではどこを見る?

天気図には「等圧線」が描かれています。

この等圧線の間隔がポイントです。

  • 等圧線が密集している → 風が強い
  • 等圧線が広い → 風が弱い

つまり、

等圧線の間隔を見ると、風の強さが分かる

台風や冬型のときは?

台風の天気図を見ると、
中心付近は等圧線がぎっしり詰まっています。

だから猛烈な風が吹いているわけです。

冬型の「西高東低」も同じです。

日本列島の上に等圧線が何本も並ぶときは、
強い季節風が吹きます。

はるべえ
天気図を見るときは
まず「等圧線の間隔」をチェック

どこで風は吹き続けるのか?①

ここからは、

長い距離を風が吹くと、波は育つ

という話です。

吹走距離とは?

同じ方向の風が
どれくらいの距離を吹いているか。

これを吹走距離(ふきそうきょり)といいます。

同じ強さの風でも、

100km吹くのと
3000km吹くのでは、

出来上がる波はまったく違います。

天気図でどう見る?

例えば、

東海上に東西に長い高気圧が
どーんと居座っているとします。

その南側では、

同じ向きの風が長い距離吹き続ける

ことになります。

等圧線が横にずらっと並んでいたら、

「あ、ここ長く吹いてるな」

と考えられるようになります。

同じ方向の風が
長く続いている海域を探す

これができると、

どの方向からうねりが来るのか

が見えてきます。

はるべえ
風が長く吹けば吹くほど
うねりはしっかり育つ

どこで風は吹き続けるのか?②

前のパートでは、

長い距離を風が吹くと、波は育つ

という話をしました。

もう一つ大事なのが、

どれくらい長い時間吹いているか?

です。

その日の天気図だけでは足りない

実は、

今日の天気図だけを見ても、

長時間吹いているかどうかは分かりません。

ではどうするか?

「流れ」で見る

気圧配置の推移を見る

これがポイントです。

3日前はどうだったのか?

昨日はどうだったのか?

同じような気圧配置が続いているなら、

同じ方向の風が吹き続けている

可能性が高くなります。

予想天気図もチェック

さらに、

今後の予想気圧配置も見ます。

同じような配置が続く予想なら、

「このうねり、まだ続きそうだな」

といった見通しも立てられます。

天気図は“点”ではなく“流れ”で見る
はるべえ
今日だけで判断しない。
前後の流れを見る。

まとめ:波をつくるための風

ここまでの内容を、もう一度整理します。

① 波は風でつくられる
どこで波があるかを見るには、
どこで風が吹いているかを見る。

② 風は高気圧から低気圧へ吹く
気圧差が大きいほど風は強い。

③ 等圧線を見る
間隔が狭いほど風は強い。

④ 波が大きくなる条件
強い風 × 長い距離 × 長い時間

⑤ 天気図は「流れ」で見る
今日だけでなく、前後の推移を見る。

ここまで理解できれば、

どこでうねりが発生しているのか?
どの方向から入ってくるのか?

が、少しずつ見えてくるはずです。

はるべえ
まずは「風を見る」。
それが波予想のスタートです。

次回のテーマは?

1回目の内容はここまでです。

今回は「波をつくる風」について整理しました。

次回はもう一つの風、

「波の形を左右する風」

についてお話しします。

海に着いてまずチェックすることは?
オフショアとオンショアの違いは?
なぜ朝一の波が良いことが多いのか?

ここが分かると、ポイント選びの精度が一段上がります。

はるべえ
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
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