サーフィンをする上で、海や気象の知識が必要となります。
それは、このブログのテーマにもなっている、”いい波”に乗るために”、そして ”安全にサーフィンを楽しむために” も知っておいて損はないですし、ぜひ知っておきたい内容です。
波乗りのための気象に関する知識と経験則については、波乗り気象学のカテゴリに随時投稿していってますが、そんな記事を読んで頂く上で参考になるようなキーワード/用語に関する記事を作成してみました。
ここに記載しているキーワード/用語は、直接にはサーフィンとは関係のないような気象学に関する内容についてもキーワードのレベルで記載しています。
記載されている説明内容だけでは理解できないものばかりかもしれませんが、興味を持った用語のついでにいろいろなキーワードを見てもらって、気象に関する興味を拡げてもらえたらいいなと思います。
今後のこのぺージは順次内容のアップデートをして図なども挿入し、海と気象に関しての役立つぺージを目指していきたいと思っています。またここに書ききれなかった内容は、順次記事を追加していきます。
前回の記事「天気と気象を知るためのキーワード/用語集(その1)」では、主に気象学の観点から大気の熱力学、降水過程、大気の放射と運動に関してのキーワード/用語をずらずらと記載しました。[sitecard subtitle=あわせて読み[…]
※こちらに記載の内容はあくまでキーワードレベルの簡単な内容しか記載していませんので、より詳細な内容を知りたい方は、別サイトもしくは以下の書籍を参考にして頂ければと思います。
一般気象学 著:小倉 義光 言わずと知れた気象予報士のバイブル的な本です
イラスト図解 よくわかる気象学 第2版 著:中島俊夫 イラストの解説がとてもわかりやすいおススメです
イラスト図解 よくわかる気象学 予報技術編 著:中島俊夫 予報技術に関する内容がわかりやすく解説されています
- 1 大気の熱力学
- 1.1 状態方程式 P=ρRT
- 1.2 シャルルの法則
- 1.3 ボイルの法則
- 1.4 分圧(ダルトンの法則)
- 1.5 モルの考え方
- 1.6 気圧傾度と気圧傾度力
- 1.7 静水圧平衡
- 1.8 海面更正
- 1.9 ある層での気温は平均気温で考える
- 1.10 熱力学の第一法則
- 1.11 乾燥断熱減率
- 1.12 温位θ
- 1.13 湿潤断熱減率
- 1.14 相当温位 θe
- 1.15 飽和とは
- 1.16 混合比と比湿
- 1.17 各減率と高度の上昇時の変化
- 1.18 エマグラム
- 1.19 高層気象官署一覧
- 1.20 大気の静的安定度
- 1.21 湿潤中立、乾燥中立
- 1.22 地上における混合比@エマグラム
- 1.23 潜在不安定
- 1.24 対流不安定
- 1.25 逆転層
- 2 降水過程/霧
- 3 大気における放射
- 4 大気の運動
- 5 成層圏&中間圏の気温と風
- 6 気候
- 7 メソスケールの現象
- 8 熱帯低気圧/台風
- 9 太陽系の中の地球
- 10 大気の鉛直構造
大気の熱力学
状態方程式 P=ρRT
①気温高いと空気密度低くて軽くなる。気温低いと密度大きくて重くなる
②温度と層厚が比例する
③温度が一定なら、気圧と密度は比例する
シャルルの法則
気圧一定:密度、気温反比例
ボイルの法則
温度一定:密度と気圧は比例
分圧(ダルトンの法則)
混合気体の圧力Pは各成分気体の分圧の和に等しい
モルの考え方
分子量、原子量
気圧傾度と気圧傾度力
- 気圧傾度 :-ΔP/ΔZ (鉛直方向)
- 気圧傾度力:-1/ρ・ΔP/ΔZ
静水圧平衡
気圧傾度力=重力 ΔP=-ρgz
①高度が上がると気圧がさがる。
②気温と層厚は比例する
③高度があがるほど密度は小さくなる
ΔPが一定とすると温度と層厚は比例する
海面更正
静水圧平衡を使用して計算
ある層での気温は平均気温で考える
例えば鹿児島と稚内の各層での気温データがあったとき、
各層での平均気温を計算すればどちらの層の方が気温が高いか低いかがわかる。
静水圧平衡の式を用いればその層の厚さがわかる
熱力学の第一法則
ΔQ=ΔW+ΔU : 断熱変化 ΔQ=0
断熱過程で仕事をすると内部エネルギー下がる。
断熱変化の場合、Qは0なので、仕事10したとすると内部エネルギーも10消費しないといけない。0=10-10
非断熱変化では加熱すると温度が上昇して膨張する
乾燥断熱減率
乾燥した空気(ここでは凝結を伴わない、空気塊が飽和に達していないという意味)が鉛直方向に移動した時の気温減率(1度/100m)
温位θ
1000hPaに乾燥断熱減率させた時の温度
湿潤断熱減率
空気塊が飽和に達している状態の気温減率
水蒸気の量によって潜熱の量が異なるので、気温減率も異なってくる(0.4~0.7度/100m)
下層ほど水蒸気の量が多い
相当温位 θe
相当温位=温位+空気塊の水蒸気が仮に全て凝結した時に放出される潜熱
θeが高いと温暖・湿潤、低いと寒冷・乾燥
エマグラムにて空気塊をΓmで持上げて、全て凝結して水蒸気がなくなった状態でΓdで1000hPaまで戻した値が相当温位θeとなる。
混合比が1g/Kgあたり約3Kの潜熱が放出される。θe=θ+3.0 q
乾燥断熱減率では温位・相当温位は保存される
湿潤断熱源率では相当温位が保存される
飽和とは
- 水蒸気の圧力がその温度の飽和水蒸気圧に等しい状態
- 温度が高いほど飽和水蒸気圧も高い。
混合比と比湿
湿潤空気内の水蒸気密度(単位容積に含まれている水蒸気の質量)と乾燥空気の密度の比のことを混同比という。
大気中の水蒸気量を表現するひとつの方法である。
単位質量に含まれる水蒸気質量のことを比湿という。
湿度の表現の方法のひとつ。
比湿も混合比も小さいので、実用上は同じ数値として扱うことができる。
単位はいづれも g/kg である。
各減率と高度の上昇時の変化
Γd:乾燥断熱減率、Γm:湿潤断熱減率 における 高度上昇時の以下要素の変化
水蒸気圧、水蒸気密度、混合比、相対湿度、湿数、温位、相当温位
エマグラム
等圧線、等温線、乾燥断熱減率、湿潤断熱減率、等混合比線
高層気象官署一覧
全国で18箇所
大気の静的安定度
静的なので現状の状態のこと、これからのことではない
湿潤中立、乾燥中立
Γ=Γm、Γ=Γd
地上における混合比@エマグラム
①地上の気温曲線とぶつかる等混合比線を見る⇒飽和水蒸気量がわかる
②地上の露点温度を通る等混合比線を見る⇒その気温、その気圧での現在ある水蒸気量になる
③ ②/①
潜在不安定
気温曲線と持上げ曲線の2つの曲線からCINとCAPEがあれば、それは潜在的に不安定な要素があるということ
持上げ凝結高度、自由対流高度、平衡高度
自由対流高度より上では、なんの力が働かなくても勝手に上昇していく
CINとCAPE
CINとCAPEが存在する場合は潜在不安定、特にCAPEの方が大きい場合にを潜在不安定という
対流不安定
- 何らかの要因により層全体が1000m持ち上がったとする
- 飽和していないときは安定だった層全体が、飽和するまで上昇したときに、大気中に内在していた不安定が顕著化して不安定になる
対流不安定な状態
- 上層:乾燥
- 下層:湿潤、相当温位が下ほど大きくなっている層
なぜ対流不安定に?
- 上層は乾燥で気温減率が高い
- 下層は湿潤で気温減率が小さいので持ち上げればその分気温減率にも差がでてきてしまう。
逆転層
接地性逆転層
夜間の放射冷却により地表付近の空気が冷やされて生じたもの
沈降性逆転層
下降流域において上空の温位の高い空気が沈降して生じたもの。高気圧圏内で断熱下降があったとき
前線性逆転層
空気の移流により暖気が寒気の上に移動して生じるもの。暖気の下に寒気の移流があるもの
降水過程/霧
暖かい雨
- 凝結過程(核に集まってくっつきあう)⇒併合過程(雨粒になる)。
- 落下速度が異なるから成長できる。凝結核がないとなかなか水滴にならない。
- 海塩粒子が吸湿性、溶解性に優れている。
- 表面張力は表面積が小さいほど大きく働く。
- 凝結核は面積大きいので水蒸気がはじかれずに入ってこれる。
終端速度
- 雨の落下速度はある程度まで行くと加速度がなくなり速度が一定になる(終端速度)。
- 空気の粘性による抵抗力=重力 の式がなりたつ。
6πηrV=mg このとき質量mは密度(ρw)×体積(4/3πr*3)で、あらわされる。 - これをもとに計算をしていくと、終端速度は水滴の半径の2乗に比例することがわかる
(半径が大きくなると終端速度Vも大きくなる)
冷たい雨
- 昇華凝結過程⇒ライミング⇒凝集過程 となる。
昇華凝結過程は一気に雪まで成長できる。 - ライミングは他の過冷却水滴にぶつかることで大きくなること。
- 凝集過程は併合過程と同じく落下速度の違いにより大きくなること。
2つの凝結過程
- 暖かい雨⇒核のまわりに過飽和の水蒸気がくっつく⇒雲粒ができる(雲粒までしか成長できない)
- 冷たい雨⇒核のまわりに氷が漂着する⇒氷粒子の方が成長するスピードが速いので雪にまで成長する
なぜ昇華凝結過程では氷粒が早く成長するのか
氷の方が飽和水上気圧が小さい
⇒水と比べて少ない量、早い時間で氷晶ができるため
霧
タイプ
①湿った空気が冷やされてコップが小さくなる
②飽和に達するまで水蒸気が供給される
の2タイプある
湿った空気が冷やされてコップが小さくなる
①放射霧、移流霧、上昇霧
飽和に達するまで水蒸気が供給される
②蒸気霧、前線霧
海霧
海霧発生は2パターン
- 移流霧(暖気移流:海が冷たい場合)
- 蒸気霧(寒気移流:海が暖かい場合)
大気における放射
黒体
黒体とは
電磁波を全て吸収して全て放射するという仮想的な物体のこと
キルヒホッフの法則
よく放射する物体は、入射してきた放射をよく吸収する
ステファン・ボルツマンの法則
I=σT**4
温度が高いほど放射強度が強い。放射強度は温度の4乗に比例する
ウィーンの変位則
λmax×T=2897
波長と温度は反比例する。
太陽は温度高いから波長が短い紫外線などを放射できる
地球は温度が低いので赤外線までしか放射できない
放射強度と距離
- 距離が2倍になれば、放射強度は1/4になる
- 距離の2乗に反比例する
太陽定数
1.37KW/m**2
南中時の太陽高度
90-緯度+赤緯
放射平衡
入射量(100)=反射量(30)+吸収量(20)+透過量(50)
アルベド
地球全体としては約30%
放射平衡温度
太陽からの地球にはいる放射エネルギー:S0(1-A)πr**2 ---①
地球からの放射エネルギー:4πr**2 × Ie ---②
放射平衡とは ①=② のこと
放射平衡温度とは、熱収支の釣り合いが取れているときの温度のこと。その際に注意するのは
①エネルギーの出て行く量と入ってくる量は等しい
②大気のよる温室効果を考える
③対流圏では対流の効果を考える
散乱
種類の判別方法
電磁波の波長とそのあたる粒子の半径の大きさの大小により3つの散乱がある
レイリー散乱
太陽放射の波長が粒子の半径よりも大きい場合 夕焼け、空が青く見える 強度は波長の4乗に比例
ミー散乱
太陽放射の波長=粒子の半径 空が白く見える 強度は波長に依存しない
幾何学的散乱
太陽放射の波長<粒子の半径 虹
大気の運動
ニュートンの力学の法則
- 運動の第一法則(慣性の法則)
- 運動の第二法則(F=ma)
- 運動の第三法則(作用反作用の法則)
転向力
コリオリ力:fV
f:コリオリパラメータ、V:風速(コリオリ力は風速に比例する)
f:コリオリパラメータ
f=2ΩsinΦ Ω:地球の自転核速度 Φ:緯度
角速度
1秒間にどれだけの角度を回ったかの割合:地球の場合は 2πr/1日 でもとめられ、7.3*10**-5 になる
角運動量保存則
R1V1=R2V2=一定
回転半径Rが小さくなると速度Vが大きくなる
気圧傾度
気圧変化量/距離
気圧傾度力
気圧傾度/空気の密度= -1/ρ・⊿P/⊿n
同じ気圧傾度でも軽いもののほうがよく早く動く
地衡風
コリオリ力=気圧傾度力
等高度面天気図で使用するが、等圧面天気図で使用するときはこの式に静水圧平衡の式を使えば求められる
傾度風
高気圧
コリオリ力=気圧傾度力+遠心力
低気圧
コリオリ力=気圧傾度力-遠心力
遠心力
V**2/r
渦度
回転する割合のこと
正渦
反時計まわりの低気圧性
負渦
時計まわりの高気圧性
施衡風
気圧傾度力=遠心力
スケールの小さい風、スケール小さいとコリオリ力受けないので。竜巻などの現象
地表面による摩擦の影響
地衡風が摩擦により曲げられた時
南西に曲げられたならば1/√2*fV となる
温度風
層間の平均気温の等温線に平行に吹く概念上の風
低温側を左手に見て吹く。等温線の間隔が狭いほど強く吹く
温度の水平傾度があるために地衡風が高度とともに変化していることを温度風の関係という
ホドグラフ
- 地衡風の鉛直方向の風向の変化を見ることにより温度風の風向がわかるので 暖気、寒気どちらの移流があるかわかる。
- 温度風は低温側を左手に見て吹く。
傾圧大気
等温線と等高線が交差する
温帯低気圧など
順圧大気
等温線と等高線が平行になる
台風など
大気境界層
大気が地表面の影響を受ける範囲のこと
境界層では、安定不安定に関わらず絶えず大気はよくかき混ぜられている
発散・収束
- 方向収束、方向発散
速度収束、速度発散 - 発散式
答えがプラスなら発散、マイナスなら収束
渦度
渦度の式
答えが+なら正渦度、-なら負渦度。
正渦度は反時計まわりで低気圧と一緒。負渦度は時計回り
絶対渦度保存則
絶対渦度=相対渦度+惑星渦度(コリオリパラメータ)=一定
渦度0線は強風軸に対応
高気圧
温暖高気圧
上層で収束
寒冷高気圧
下層に冷たい空気が溜まる
低気圧
熱帯低気圧
下層明瞭、上層は高気圧、暖気核、順圧大気
寒冷低気圧
下層ではあまり見られない、上層で明瞭、寒気核
温帯低気圧
前線を伴う、傾圧大気
偏西風波動
3つの波動が重なっている
偏西風波動の型
東西流型
ゾーナルインデックス(東西流)が大
南北流型
ゾーナルインデックス(東西流)が小。蛇行が激しくなると切離低気圧、切離高気圧が発生
温帯低気圧の発生
傾圧不安定な状態から、有効位置エネルギーが運動エネルギーに変換されていく
傾圧不安定とは水平方向の不安定
-10hpa/h = 3cm/s
気団変質
日本付近をとりまく気団の変質について
渦度移流
正渦度移流
ある地点の渦度が時間とともにプラスに増加
正渦度移流があると上昇気流があるということ
負渦度移流
ある地点の渦度が時間とともにマイナスに増加
成層圏&中間圏の気温と風
対流圏
対流圏では赤道が一番暑い
成層圏下層
赤道付近の気温低い
成層圏中層~中間圏中層
夏極から冬極にかけて気温がさがっている
中間圏中層
夏極から冬極にかけて気温が上がっている
成層圏の突然昇温
- 冬季成層圏で温度が急速に上昇する現象
- 北半球高緯度で顕著に発生。原因は断熱昇温度
プラネタリー波
- 風が山などの障害物にあたり風が波うつこと。
- 北半球は高い山に西風があたり波動を起こしている
準2年周期運動
- 赤道域の成層圏、26ヶ月周期
1年交代で東風と西風が入れ替わる現象。 - 東風~次の東風まで約26ヶ月かかる。赤道域の成層圏にて発生。
気候
気候
気象よりも時間スケールが大きいもの
自然的要因:太陽活動、火山噴火など
人為的要因:エアロゾルの増加、オゾン破壊物質の増加、森林破壊
異常気象
過去30年の気候に対して著しく偏りを示した天候のことをいう
もしくは、社会生活に支障を及ぼすような気象現象
エルニーニョ
ペルー近海の海面水温が平年より上昇 貿易風弱いと発生、沿岸湧昇が弱まるから
赤道湧昇
北東、南東貿易風がぶつかるエリアで発生
波の向きがコリオリ力により外に向き、水がなくなるので下から水が湧き出てくる
沿岸湧昇
南東貿易風により波が外へ逃げていく
表面の水が逃げていくので、深い冷たい水が下から湧き上がってくる
南方振動
ダーウィンが気圧高いときは、タヒチの気圧は低い
テレコネクション
バタフライ効果ともいう
あるところで起きた現象が、遠く離れたところの気象現象に関係していること
ブロッキング
偏西風の流れから切り離された高気圧や低気圧
長時間同じような気圧配置が続くことになる。低気圧が動けなくなる
メソスケールの現象
ベナール型対流
放射、伝導、対流の3つで熱は伝わる。
- 対流はある閾値を超えると空気が動き出す現象。もっと加熱すると乱渦が発生
- ベナール型は簡単な対流の形
- 一様に加熱したときに規則的に上昇流と下降流ができる。冬場の日本海の筋状の雲が代表的
降水セル
- 対流雲の発生=対流不安定+上昇流。
- 降水セルとは雷雲という組織を構成している積乱雲のこと
積乱雲の生涯
成長期、成熟期、減衰期。ライフサイクルは長くて60分
- 成長期では上は上昇流で下半分は下降流。この下降流の強烈なものをダウンバーストという。
- 冷気外出流、ガストフロント(陣風線:寒冷前線のこと)、冷気プール(冷気ドーム)、メソハイ(雷雨性高気圧)
団塊上のメソ対流系(雷雨:3種類)
気団性雷雨
ランダムセル型:Cb積乱雲がランダムに発生、組織化されてない、予測は不可能、鉛直シアは弱い
巨大雷雨
マルチセル型:セルが規則的に組織化されている、世代交代によりどんどん雷雲が出来ていく
スーパーセル型:日本ではできない
線状のメソ対流系
活発な対流雲が線状に並んだもの 対流雲が線状にならぶ。
集中豪雨
積乱雲が次々とやってくる。
Cbクラスター
次々にCbがやってくる。1つ1つのサイズは小さいが、まとまりは大きく見え、これがクラスターという。
かなとこ雲がいくつもつながる。
テーパリングクラウド
かなとこ雲のCb部分のこと。にんじんの先端部分。
リチャードソン数
力学的な不安定の度合いを示すもの
値が小さいほど不安定
雷雨の種類
熱雷
日射によるもの
界雷
前線によるもの、とくに寒冷前線
渦雷
台風や寒冷低気圧によるもの
転倒雷
上空に寒気が入ったとき
熱帯低気圧/台風
台風とは
- 最大風速が34Kt以上
- 東経が100~180、赤道より北
熱帯低気圧の特徴
- 中心に前線を伴わない
- 中心に暖気核を持つ
- 気圧の谷の軸が鉛直
- 下層で明瞭な低気圧
熱帯低気圧の分類
- TD:Tropical Depression
TD<34kt - TS:Tropical Storm
34kt<TS<48kt - STS:Severe Tropical Storm
48kt<STS<64kt - T:Typhoon
64kt<T
台風による風
- 下層は反時計回り:低気圧性
- 上層は時計回り:高気圧性
動径速度
- 円に沿って吹いている風はベクトル分解できる。
- その分解された成分のうち、円の中心方行に向かっている成分のこと
- 摩擦がある地表面付近で最大になる
接線速度
- 円に沿って吹いている風はベクトル分解できる。
- その分解された成分のうち、円の接線方行に向かっている成分のこと
- 境界層(摩擦がかからない一番下の層)で最大になる
角運動量保存則
R1V1=R2V2=一定
- 台風は中心付近に行けば行くほど風が強くなるが、中心付近では風は弱まる
- ある所で回転速度(動径速度)よりも遠心力が上回り風が弱まる。
台風の風向の変化
- 進行方向右側:時計回りに変化
- 進行方向左側:反時計回りに変化
台風による雲域
- アイウォール
眼の壁。対流が非常に激しい。大荒れ。 - 台風の眼
10~数10km - 上昇流発生するのは
主に速度収束。
アイウォール周辺は遠心力の方が強くなり風が弱まるが、外からは強い風が来るので追いついて速度収束となり上昇流が発生する - スパイラルバンド
ここも大荒れの天気に
熱帯低気圧の発生
- ITCZ(熱帯収束帯)
北東貿易風と南東貿易風のあたるところ。ここで収束してそれがコリオリで渦作るというのがもともとである - 水温26~27度
- 第二種条件付不安定(CISK)
- 赤道付近ではほとんど発生しない
発達のエネルギー源
潜熱と渦運動エネルギー
熱帯低気圧の発達過程のまとめ
1.ITCZにより下層で収束
2.上昇流発生
3.水蒸気の凝結
4.潜熱の放出
5.気圧の低下
6.気圧傾度が大きくなり中心に向かう風が強くなる、渦運動も強化される
7.速度収束がより発生する
上記を繰り返してどんどん成長する(第二種条件付不安定)
熱帯低気圧の移動と速度
- 太平洋高気圧の縁辺をまわる
- 転向点で勢力MAX
- 秋は偏西風帯が南下で台風の動きも早くなる
藤原効果
台風 二つ接近すると、反時計回りに回転するように移動する
台風の衰弱
- 上陸 → 摩擦力、潜熱供給ストップ
- 北上して海面水温低下
台風のその後
- そのまま衰弱~熱帯低気圧から消滅へ
- 北に寒気がある温帯低気圧になって再度発達も(総観規模になる)
台風の観測
Dvorak(ドボラック)法にて中心位置、気圧を推定
Good、Fair、Poorなど
台風予報
台風ボーガス
- 予報円:予報円にはいる確立は70%
- 暴風警戒域:強風:15m/s、暴風:25m/s
台風の大きさ
- 強風域の半径により決定
- 大型:500~800km、超大型:800km以上
台風の強さ
- 中心付近の最大風速
- 強い:33~44m/s、非常に強い:44~54m/s、猛烈な:54m/s以上
吸い上げ効果
1hPaで1cm海面上昇する
注意する点
高波、高潮、塩風害
吸い上げ効果と吹き寄せ効果による海面の上昇。
太陽系の中の地球
太陽の概観
太陽の温度は6000K、巨大なガス球。可視光線のエネルギーが強い
地球型惑星と木星型惑星
太陽系の惑星は、地球型惑星、木星型惑星に大別される
- 地球型惑星:水星、金星、地球、火星
- 木星型惑星:木星、土星
地球大気の化学組成
- 高さ80㎞までの大気は、
- 窒素(78.09%)、酸素(20.95%)、アルゴン(0.93%)、二酸化炭素(0.03%)、その他(0.01%)などの混合気体となる
大気の鉛直構造
大気圏の区分
- 対流圏、成層圏、中間圏、熱圏
- 対流圏:11kmまで、成層圏:50kmまで、中間圏:80kmまで
圏界面、均質面
- 圏界面:赤道付近では16km、高緯度では8km、平均して11kmくらい。空気の膨張による
- 成層圏のオゾン層:密度は20km付近で極大、気温は50km付近
オゾン層
- オゾンは低緯度で生成し、高緯度へ輸送され貯蓄
- オゾン量が極大になるのは高緯度、北半球では3月、南半球では10月で夏ではなく春に極大になる
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サーファーは普通の人よりも多く自然に触れていることから、季節の移り変わりについても敏感に感じ取っているほうではないでしょうか。平日は会社と家の往復でという生活をしていると、会社の通勤時間に外を歩いていてもなかなか季節を感じることや気[…]