季節の移り変わりを感じる

季節の移り変わりを感じる~二十四節気/雑節

サーファーは普通の人よりも多く自然に触れていることから、季節の移り変わりについても敏感に感じ取っているほうではないでしょうか。

平日は会社と家の往復でという生活をしていると、会社の通勤時間に外を歩いていてもなかなか季節を感じることや気付くことが減っていってしまう気がします。一概にすべての人がそうではないですが、そんな傾向があるのではないかと思います。

そんな平日は忙しい会社員の方でも、サーフィンを始めて週末に海に行くようになると、今まで気づかなかったようなちょっとした変化にも気が付くようになってくると思います

例えば日の出や日の入りの時間。

夏が近づいてくると日の出時刻が早くなってきて、早い時間から海に入ることができます。
逆に冬が近づいてきたら日の出時刻も段々と遅くなり日の入りの時刻も段々と早くなっていくので、海に入れる時間も必然的に短くなってしまう季節です。

その他にも、

  • 裸足で砂浜を歩いたときに砂の冷たさを感じたり、
  • 冬は良く見えていた富士山が、暖かくなるにつれて見える日が少なくなったり、
  • 湿気の多いか少ないかで風向きが何となくわかったり、
  • 海への行きかえりの山道で木々の色の移り変わりを目にしたり、
  • 潮の満ち方や引き方ひとつとってしても季節を感じることができます。

そんな訳で、一般の方よりも自然に触れる機会が多いサーファーではありますが、
より日本の四季の移り変わりを感じるために、二十四節気/雑節 について今回の記事では紹介したいと思います。

サーフィンや波のコンディションには全くといっていいほど関係のない内容ではありますが、古くから伝わるこんな季節の指標を知っていると、より季節を感じることができて日本の四季を楽しむことが出来るのではないかと思います。

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二十四節気/雑節とは

日本には春夏秋冬の四季がありますが、1年を太陽の動きに合わせて 24の気に分けた昔の分類となる二十四節気というものがあります。日本では平安時代から使われているのことで、もともとは古代中国で農業の目安として作られた暦から取り入れて季節の指標にしたものです。

またこれに加えて、日本には雑節(ざっせつ)という暦もあります。

二十四節気は中国の暦がベースとなったものですが、雑節は日本独自のもので日本の気候風土に合わせた季節の目安として二十四節気とともに季節の指標として現代でも使われています

今でもテレビやラジオの天気予報のコーナーでは、二十四節気/雑節の当日になると紹介されることがよくあるので、なんとなく耳にしたことがあるという方が多いのではないかと思います。

普段は特に意識してなかった季節の変わり目に、季節の指標となる言葉の意味や内容について知る事で、日本の素晴らしい季節の移り変わりをより感じることができます。

それでは各季節毎の 二十四節気/雑節 を1つ1つ見ていきましょう。

赤で記載したものは ”二十四節気” 、青で記載したものは ”雑節” となります。

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sakura

2月

4日頃:立春
この日から立夏までが春。二十四節気の最初の節であり、八十八夜、二百十日などはすべて立春から数える

19日頃:雨水
雪は雨にかわり氷も融けて水になる

3月

5日頃:啓蟄(けいちつ)
冬眠していた虫が外にでてくる時期

18日頃:春彼岸
春分の日とそろ前後3日の7日間。

21日頃:春分
昼夜の長さがほぼ同じになり、この日を境に昼が長くなる

4月

5日頃:清明(せいめい)
春分の後15日目。天地がすがすがしく明るい空気に満ちる

20日頃:穀雨(こくう)
清明の後15日後。穀物の芽を出させる雨を意味。このころ特に雨は多くないが降れば 菜種梅雨 となる

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beach

5月

2日頃:八十八夜
立春の後88日目。これを過ぎると霜などの害もすくなくなり、種まきや農事の目安。茶摘も始まる

6日頃:立夏
暦の上では夏が始まる。

6月

21日頃:小満
立夏の後15日後。草木が茂って天地に満ち始める

6日頃:芒種(ぼうしゅ)
穀物の種をまく時期。だが西日本から入梅する時期でもある

11日頃:入梅
梅雨に入る日

22日頃:夏至
一番昼が長い日。冬至に比べて4時間も差があるが梅雨最中なのであまり実感がない

7月

2日頃:半夏生(はんげしょう)
この日までに田植えが終わらないと収穫が半減するといわれる

7日頃:小暑
梅雨明けが近く夏の暑さを感じる頃。この日から大暑までの1ヶ月が「暑中」で暑中見舞いも出される

20日頃:夏土用
台風の影響も受けやすくなるころ。遠い台風からのうねりを 「土用波」 という。

23日頃:大暑
1年で最も暑い日とされるが実際は8月上旬。

beach

8月

8日頃:立秋
暦の上では秋が始まる。立秋以降の暑さを「残暑」という

23日頃:処暑
暑さが止むという意味。台風襲来の特異日。

9月

1日頃:二百十日
立春から数えて210日。

8日頃:白露(はくろ)
草花に露が凝って白く見えるという意味

20日頃:秋彼岸
秋分の日とその前後3日の7日間。秋分の日が彼岸の中日

23日頃:秋分
この日から夜が長くなっていく。寒さが増してくる日

10月

8日頃:寒露
秋分の後15日目。朝露が一段と冷たくなり秋の深まりが感じられる

23日頃:霜降(そうこう)
朝夕の気温もいよいよ下がり、露は霜となって降りる。紅葉も盛りとなり稲の刈り入れも終わる頃。

11月

7日頃:立冬
この日から立春の前日までが冬。木枯らしが吹き始めるころで、日の光が弱まってくる。

22日頃:小雪(しょうせつ)
立冬の後15日目。山の頂には冠雪がみられる。

12月

7日頃:大雪
立冬後30日目。本格的な冬の到来

22日頃:冬至
夜が一番長い日。

1月

5日頃:小寒/寒の入り
冬至の後15日。小寒から節分までを「寒」もしくは「寒の内」という

20日頃:大寒
1年で最も寒い時期。この頃から立春までが一番寒い

2月

3日頃:節分/寒明け
季節の変わり目である立夏、立秋、立冬、立春の前日がそれぞれ節分だが、一般に節分は立春の前の日をさす

二十四節気のおいたち

二十四節気は地球と太陽の位置関係で決まる暦であり、基準となったのが「春分・夏至秋分冬至」です。

これら4つの節気を各季節の中心として考えて「春・夏・秋・冬」を決めたところからスタートします。

次にできたのが 立春りっしゅん立夏りっか立秋りっしゅう立冬りっとう です

それぞれを各季節の始まりとして考えました。
つまり春を例にしてみると、立春から立夏の前日までが「春」となります。

ここまでで8つの節気が生まれたことになります(これを「八節」といいます)

ただこの八節だけでは季節の指標としては不十分であり、農作業を行う上で種まきや収穫の時期を知る必要があったことから、八節から更に細かく分割した節気をつくり、これを「二十四節気」としました。

また、この二十四節気の節気を更に3つに分けた「七十二候(しちじゅうにこう)」という暦もありますが、そこまでいくとかなり細かい内容となってしまうので、知っておく範囲としては二十四節気/雑節くらいがちょうどよいのではないかと思います。


今回はいつものサーフィンと波の記事とは全く異なる内容について記載してみました。

せっかく日本に住んでいるのですからこんな季節の指標を少し意識して、季節の移り変わりを楽しめればと思います。

 

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