2018年台風24号(T1824)~非常に強い勢力で列島を縦断し各地で暴風による被害が発生

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台風24号による湘南の波

27日
北緯20度をゆっくり越え、西日本には肩頭サイズのうねりが反応。

ただ湘南は南海上にある前線の影響もあり、27日はまだうっすらとしたうねりが入ったのみで顕著なサイズアップには至らず。

28日
ゆっくりと北上を続けており、位置はあまり変わらずだが、南海上の前線がやや南にシフトしたこともあり、うねりの反応がよくなって湘南にも肩頭サイズのうねりが反応。

29日
朝一は鎌倉エリアで胸肩から頭サイズのスタートだったが、途中から前線が北上してきたのが影響したのか、一時的にややサイズダウン。うねりの反応はやや鈍った状況に。

30日
屋久島付近にあって既に北東に進路をシフトさせスピードに乗ってきた状況。

朝一から湘南は全域で肩頭サイズでオフショアとなり、まだクローズもしない程度のグッドコンディション。当初は午後から非常に強い風が入る予報だったが関東の暴風は夜遅くになってからに。湘南では夕方までグッドコンディションが続いたポイントもあったが、ビーチのポイントはハードになりクローズ気味。

1日
朝から大荒れのクローズアウト。

天候は回復したが南西の風が強い状態が続き、湘南はオンショアが強く頭サイズのジャンクなコンディションが一日続いた。

ただ西よりの風をかわしやすい大磯では落ち着いてきて夕方には入れるようになってきた。吉浜も腹胸サイズまで夕方には落ち着きサーフィン可能なコンディションに。

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10/1 12時 千島近海まで北東へ進み温帯低気圧になる

10/1 6時 東北の宮古市付近まで一気に北東進、首都圏の交通機関は一部で大混乱に

日付が変わるころから東京でも暴風が吹き荒れはじめ、夜が明けてから被害状況が各地で報道されるようになる。

首都圏の交通機関は朝から運休や遅延が目立っており、東海道線や横須賀線などが止まったことから川崎や横浜などでは駅に人が溢れて入場規制がかかるなど、朝から大混乱となったところもある。

八王子で45.6m/sの最大瞬間風速を観測とのニュースが大きく報じられていたが、たしかこの八王子は通常より高い50mくらいの高さに風速計が設置されていて、強い風が観測されされるのはよくあることを加味したとしても、この風速が観測されるというのは非常に危険な状況であったといえる。

9/30 23時 伊勢湾の潮位はピークを越えた、首都圏はこれから暴風域

名古屋港の潮位ですが、高潮注意報の基準を越えましたが高潮警報基準にまで達することなく、潮位は下がってきました。

大規模な高潮の発生までには至らず、この点については良かったです。

首都圏では強風域に入り、急に風が強まってきて風の音が大きくなってきました。
これから暴風域に入るおそれがあります。引き続き厳重警戒が必要な不安な夜となりそうです。

9/30 20時 和歌山県田辺市に上陸

関西の在来線はすべて運休、百貨店も休みになっている。

首都圏も20時からJR在来線全線で運休になる。今まで台風でこんな状況になることはなかった。首都圏はこれから深夜にかけて暴風域に入る見込み。

名古屋港の潮位が高潮注意報のレベルまで上昇してきた。

気象庁 潮位観測情報
https://www.jma.go.jp/jp/choi/graph.html?areaCode=210&pointCode=135104

9/30 18:00更新 非常に強い勢力を維持し足摺岬の東を北東進中

台風24号は中心気圧は950hPaとほぼ今朝から勢力を維持したまま九州から四国の南海上を北東に時速45㎞で進んでいる。

台風が接近している四国から近畿地方では暴風域に入った地域もあり、台風本体の雨雲により非常に激しい雨が降り、暴風で外を歩くのは危険なレベルにある。

暴風に厳重な警戒が必要

今回の台風は非常に強い勢力のまま接近しており、暴風による被害が懸念される。台風の勢力は中心付近の最大風速によりカテゴライズされており、18時現在の台風24号の中心付近の最大風速は45m/s。”非常に強い”という台風の勢力ランクは風速44m/s以上、”猛烈な”は54m/s以上となっており、台風24号は”非常に強い”台風というカテゴリに現状は部類する。

台風本体へ吹き込む南東の風が非常に強く吹いており、更に台風進路の右側(危険半円)では台風自体の進行スピードが風速に加わるために、更に強い風が吹くことになる。

暴風警報が出ている地域では、外出はやめておいたほうがよい状況。
9月に大阪を直撃した台風21号では、車やトラックが風で横転してしまい、更には関空連絡橋には大型船が流されて衝突した映像は記憶に新しい。今回は同等かそれ以上の暴風による被害が懸念される。

暴風による高潮の懸念が強まる

今回特に注意が必要なのは、南東に開いた湾にあたる伊勢湾の高潮。
台風による吹き寄せ効果と吸い上げ効果により、潮位が現在上昇している状況。
吸い上げ効果では1hPaで1cmの海面上昇があるとされている。現在の気圧が950hPaだとするとだいたい50cmは吸い上げ効果だけで海面が上昇する。これに加えて、海から陸へ向かう南東の強い風で海面が湾の奥に溜まるようになり更に海面が上昇する。
伊勢湾台風の時に記録した潮位を今回は越える可能性があるとして、気象庁からも厳重な警戒がでている。伊勢湾台風以降では高潮による大きな被害が発生してないことから、この高潮に対する警戒があまり実感としてないかもしれないところがあり、その点が非常に懸念される。一番被害が拡大するのは、雨や風ではなく高潮になる。

18時現在の名古屋港の潮位の推移

緑の点線が過去最高の潮位となった伊勢湾台風時の記録(約400㎝)
青い線が潮位の推移であり、今夜には満潮時間と接近のタイミングが重なることから、更に潮位があがる可能性がある。今後の推移に注目したい

気象庁 潮位観測情報
https://www.jma.go.jp/jp/choi/graph.html?areaCode=210&pointCode=135104

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