1人貸切りサーフィンは危険?波に乗り放題だけどリスクは知っておこう

はるべえ
ちょっと想像してみてください。

サイズは胸肩くらいのセット間隔が
ちょい長めの東うねりで
弱いオフショアが吹いている。

面ツルで程よくショルダーが張って
くる波がコンスタントに入ってきて
レフトライトともにインサイドまで
3発は当て込みながら乗れる波…

しかも海に入っている
サーファーは自分だけ!

こんな感じ?

1人で波乗り放題

こんな波を目の前にしたら
サーファーなら即行ウエットに着替えて
海に入りたくなりますよね。

でもスタンバイしているのは自分だけ
他のサーファーが来る気配はなし、
海に入っていても、自分のあとは
誰一人入ってこない…

こんないい波なのになんで??

ちょっと不安になったりしますよね…

今回の記事では、

「誰も入ってない海にひとりで入る」

をテーマに記事を書いていきます。

サーフィンを楽しむ際、
ひとりで誰もいない海に入れるという
魅力は格別なものがありますが、
それには見過ごせないリスクも伴います。

この記事では、ひとりで誰もいない海で
サーフィンをする際に直面する
様々な危険性について解説していきます。

  • カレントに流される危険性
  • リーシュコードが切れてボードが流される危険性
  • ボードや岩にぶつかって怪我をする危険性
  • 落雷や地震・津波などのリスク
  • サメなどの海洋生物との遭遇

など、サーファーが直面する可能性のある
様々なリスクシナリオを取り上げます。

また、安全なサーフィンを実践するための
対策についても解説し、
サーフィンの安全を最優先に考えるための
知識と意識を深めることを目指します。

この記事を通じて、
サーフィンの楽しみと安全の両立について、
サーファーに役立つ情報となり
多くの方に読んでもらえれば嬉しいです。

はじめに:1人貸切サーフィンの魅力と危険性

このブログをいつも読んでくれている方は
サーフィンの魅力を語らせたら
朝まで話は尽きないという方ばかり
かもしれません。

サーフィンは、
自然と一体になれる
本当に魅力的なスポーツです。

仲間と一緒に海に行くことを
楽しみにしている人もいれば
毎週一人で海に通っているサーファー
もいます。

今回の記事でとりあげるテーマは
「一人で海に行くこと」ではなく、

誰もいない海に一人で入り
サーフィンをする

いわゆる貸切サーフィンをする
ということにフォーカスして
いきます。

仲間と一緒に入る場合は
今回のテーマから少し外れるので
1人貸切サーフィン」をテーマにして
進めていきます。

まずは「1人貸切サーフィン」の魅力と
それに伴う危険性について
掘り下げていきます。

貸切サーフィンは混雑を避けたいサーファーの憧れ

1人で波乗り放題

こちらはこの記事の冒頭でも
掲載した写真ですが、再掲します。

はるべえ
この写真の波、
めっちゃ良くないですか⁈

この波は2023年2月18日(土)の
朝一の一宮周辺ポイントの波です。

いつも海に行ったときの波を共有して
いただける方が、朝一から一宮周辺に
行ったときに送ってもらったものです。

その日の記事はこちら

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こんだけいい感じの波なのに
サーファーは一人だけ。

まさに「1人貸切サーフィン
状態ですよね。

でも昨今の千葉エリアの
メジャーなポイントでは
こんな波で1人貸切サーフィンに
なることは、まずないですね…

東京オリンピックでサーフィンが
盛り上がったことやコロナ禍の
外出自粛などの影響もあったりして、

いまでは季節を問わず、
平日休日も問わず多くの方が
海でサーフィンを楽しんでます。

さすがに平日は空いてるときが
多いですけど、
でも波情報やSNSが発達したこともあり
いい波のポイントには人が集まる傾向は
変わりありません。

そんな状況ですから
混雑したポイントを避け、
波を求めるサーファーにとって、
1人貸切でのサーフィンは特別な体験
となります。

サーフポイントが混雑していると、
当然ながら波に乗るチャンスが減少し、
時には他のサーファーとのトラブルに
巻き込まれることもあります。

そんな中で、
誰もいないビーチでのサーフィンは、
多くのサーファーにとって「憧れ」と
表現してもよいかもしれません。

自分だけの波を楽しむことは、
究極の自由と言えるでしょう。

1人貸切サーフィンの危険性・リスクの概要

しかし、「1人貸切サーフィン」は
危険を伴う可能性があることも
知っておくことが重要です。

1人でサーフィンをする場合、
万が一の事故やトラブルが発生した際に、
助けを求めることが困難になります。

冒頭にも書いたとおり、

  • カレントに流される危険性
  • リーシュコードが切れてボードが流される危険性
  • ボードや岩にぶつかって怪我をする危険性
  • 落雷や地震・津波などのリスク
  • サメなどの海洋生物との遭遇

こんなさまざまな危険性・リスクが
「1人貸切サーフィン」には潜んでいます。

次は、1人でサーフィンする際の
具体的なリスクについて
詳しく見ていきましょう。

1人貸切サーフィンをする危険性とリスク

誰もいない海

サーフィンは自然の中で行うスポーツであり、
その魅力は計り知れませんが

自然の中で行うスポーツゆえに
予期せぬリスクを伴うことを
十分認識しておくことが必要です。

ここでは、1人で貸切サーフィンをする際に
直面する可能性のある主なリスクについて、
具体的な事例とともに詳しく見ていきましょう。

カレントに流されて気づかない危険性・リスク

1人貸切でサーフィンをしていると、
強いカレントに気づかずに
沖へ流されるリスクがあります。

沖だけでなく左右に流される
こともありますが、左右の場合は
陸地の建物や構造物などから
流されていることは把握はしやすいですが

周囲に堤防などがない
だだっ広いビーチにおいて
沖に流されるケースでは
流されていることに気づきにくいです。

まわりにサーファーがいれば
自分だけ流されているのか
もしくは周りのサーファーも一緒に
流されているのかなどがわかりますが

1人貸切サーフィンでは
当然周囲には誰もおらず、
更に気づきにくい状況となります。

カレントにハマった経験のある方は
わかるかと思いますが
人間のパドルの力なんて
自然の力に比べたら非力なものです。

カレントの強さにもよりますが
よっぽどパドルに自信のある方でない限り
強いリップカレントに乗ってしまったら
流れに逆らっては帰ってこれないでしょう。

カレントに逆らうではなく
落ち着いてカレントが発生している
海域からパドルで外れることが
必要と言われてますが、

なかなかそんな状況では
落ち着いてられることもできず
無駄に体力を消耗してしまい
これが危険な状況を生み出します。

カレントに流された際の
自己救助方法を知っていることは
重要です。

こちらの記事には
リップカレントに関しての
情報がまとめてありますので
合わせてご覧ください。

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サーファー向け事故防止動画

1人貸切サーフィンでは
こんなリスクが増大するということを
よく認識しておくことが大切です。

リーシュコードが切れてサーフボードが流される危険性

サーフィン中にリーシュが切れてしまうと、
サーフボードが流されてしまい、
サーファーが孤立する危険があります。

ボクも何度かサーフィン中に
リーシュコードがしまったことが
ありますが、

はるべえ
海の中でサーフボードがあるのと
ないのとでは、体力の消耗に
雲泥の差があることを痛感
しました…

サーフボードがないということは
浮力のあるものにしがみつくことが
出来ないということであり、

自身の体力で泳がないと
いけないということです。

リーシュコードが切れて外れたとき
多くのケースではサーフボードだけ
波に流されて先に岸の近くまで移動します。

サーファーはサーフボードを追いかけて
必死に泳ぐ訳ですが、
サイズのある波やカレントのある中で
泳いで岸に戻るのはホント大変なことです。

深い地形で波がブレイクしないところでは
なかなか進まないでしょうし、
ボディサーフィンをしようと思っても
上手く波に乗れないことも多く

焦ってそんな状況にいると
体力の消耗が激しくなります。

特に1人貸切サーフィンな状況では、
周囲に救助を求めることが困難で
かなりピンチな状況になってしまいます。

リーシュコードは消耗品であり
定期的な点検と交換は必須です。

はるべえ
ボクは毎年の誕生日には
リーシュコードを新しくする
ことに決めてます。

このように定期的に交換する
習慣をつけておくことをオススメします。

でもひと昔に比べると
リーシュコードも高くなりましたね・・・

Amazon でリーシュコードを見てみる

ボードや岩にぶつかって怪我をする危険性

自分しか入ってない海なので
他のサーファーと接触したりして
怪我をすることはありませんが、

自分のボードにあたって怪我をしたり
リーフのポイントでは岩にぶつかって
怪我をしてしまうなんてことも
十分あり得ます。

特にサーフボードが
頭に強く当たったときには
脳しんとうを起こす可能性もあり
誰にも気づかれないことが
大きなリスクとなります

岩で足を切ってしまったとか
フィンが当たって血が出てきて
しまったとかの外傷であれば

まだ自力で海から上がることが
できるかもしれませんが、

海の中で気を失ってしまうような
ことになったら大変です。

受け身がとれない体勢で
パーリングやワイプアウトして
しまったときなどは

特に海面に浮かんでくるときに
頭を腕で保護するように
日頃から癖をつけておいたほうが
良いかもしれません。

ボクも自分のボードが頭に強く当たって
頭のてっぺんあたりがパックリと
割れてしまい7針縫ったことがあります。

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安全にサーフィン画像

この時は気を失うことはなく
外傷で済んだのでまだよかったのですが

周囲に人がいたとしても
気を失ってしまうくらいの
状態になると非常に危険です。

混雑した海の中では
他のサーファーのボードが
飛んでくることもあるので

特に巻かれて浮き上がってくるとき
などは、頭を保護する動作を
習慣づけておいたほうがよいでしょう。

サメなどの海洋生物との遭遇

日本ではシャークアタックの
事例はほとんどないかと思いますが
海外では頻繁にシャークアタックの
事故が報告されています。

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サーファーとサメ

関東近海の海では
茨城のビーチでサメの目撃情報
が何度かあって、海水浴シーズンなのに
遊泳禁止になったりしましたよね。

サメじゃなくても
海の中で大きめの海洋生物と遭遇すると
正直怖いですよね…。

水族館で見る愛くるしいイルカであっても
海の中で遭遇すると怖いと思いますし
千葉北でよく遭遇する「スナメリ」も
近くにいると何だか怖いです・・・

つい先日、千葉南の和田エリアで
体長11mくらいのザトウクジラが
座礁しているのが発見されました。

あんな大きなクジラが近くにいたら
マジでビビると思います。

ましてや周りに誰もいない海の中で
ザトウクジラと1on1なんかに
なってしまったら恐怖でしかありません。

特に海洋生物の中でも攻撃してくる
タイプに遭遇してしまうと
その海洋生物にとっての獲物は
自分1人しかいない状況になるので
危険な状況となります。

海洋生物と遭遇しないようにするための方法、
遭遇した際の対処法なんてものがあれば
いいんですけど、そんなのないですよね…?

サメよけの「シャークバンド」なるものが
発売されているようですが、効果はどんな
感じでしょうか?

Amazon で「シャークバンド」を見てみる

サメ以外にもエイに刺されるなんて
こともあったりするかもしれませんし
運に身を任せるしかない状況なのかも
しれませんが、

海洋生物と遭遇する可能性があり
1人の場合はターゲットが他にいない

ということは頭の片隅にでも
認識しておいても良いかもしれません。

ただ海に入っているときに
そんなビクビクしながら
サーフィンするのは嫌ですよね…

次は、自然災害時のリスクについて
詳しく見ていきましょう。

自然災害時の1人貸切サーフィンのリスク

1人貸切りサーフィン

サーフィンは自然の中で
行われるスポーツであるため、
自然災害、特に津波に関しては
サーファーにとって無視できない
リスクです。

1人貸切でサーフィンをしている際には、
いつも以上にこれらのリスクを
意識しておく必要があります。

また、地震や津波以外にも
海の中では落雷などの事故事例も
発生していることから
合わせて見ていきましょう。

地震・津波発生時のリスク

これも1人貸切サーフィンに
限ったリスクではなく
普段のサーフィン時にも
リスクを認識しておく必要があります。

海の中に入っていて
一番怖いのはやはり「津波」ですよね。

海に入っていれば地震の揺れには
おそらく気づかないでしょうし、
また地震が発生しなくても、
遠くで発生した地震や噴火などで
津波が押し寄せてくる場合もあります。

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220116津波警報注意報 (1)

海岸に設置してある防災無線から
緊急地震速報や津波警報に関しての
放送が必ずあるので、

はるべえ

普段から海に入っているときは
防災に関する放送があったときには
注意深く聞くようにしましょう。

たまに周辺地域の火事に関する
放送が流れることもあり
全てが地震や津波に関する放送では
ないのですが、

何かしらの放送が流れたら
一旦落ち着いて聞いてみるようにし
もし聞き取れないようだったら
一旦岸へ上がるのが賢明です。

もし本当に津波警報・大津波警報に
関する放送であれば、
とにかく早く岸へあがり、
高いところへ急ぎましょう。

この時、ポイント毎にどこに
向かっていけばよいのかを
予め知っておくことが重要だったりします。

少なくともよく入るポイントの
避難経路については
知っておくことをおすすめします。

こちらの記事にそのあたりを
詳しく書いてます。

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サーフィン中に緊急地震速報2

また、海の中に1人でいるときに
海水が異常に引いたり、
海の色や波のパターンが変に変わったり
など普段とは異なる変化が見られたら
一旦は岸に上がって様子を見るように
したいです。

防災放送が流れてなかったとしても
何かの兆候かもしれませんので
このような海の変化には
気づけるようにしておきたいですね。

サーフィン中の落雷のリスク

ここまで書いてきて
もはや1人貸切サーフィンに限らない
リスクを書いているような気もしますが…

あと1つ、「落雷」についても
触れておきたいと思います。

過去には高知県のポイントで
サーファー数名が落雷に遭う事故が
発生したこともあります。

地震や津波とは異なり
落雷は気象現象なので
事前に兆候が見られることから
落雷に遭わないための
行動をとることが重要です。

海の中でゴロっと聞こえたり
ピカっと光ったのが見えたら
波がよくても一度海からあがり
少し様子を見るようにしましょう

特に急に空が暗くなって
真っ黒な雲に覆われるようになり
上空から冷たい風を感じたら
危険な状況です

そうなる前に海からあがり
建物の中に入るか、クルマの中に
入りましょう

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午後は雷に要注意

まとめ:1人貸切サーフィンの危険性とリスク

1人で波乗り放題2

ここまで1人貸切サーフィンの
危険性や想定されるリスクについて
ボクの経験をまじえながら
ご紹介してきました。

サーフィンは、自然の中で楽しむ
エキサイティングなスポーツですが、
それに伴うリスクも常に意識する
必要があります。

最後にまとめとして、
サーフィンを安全に楽しむために、
自然の力を過小評価せず、
事故防止のための準備と意識を持つことの
重要性を強調しておきます。

自然の力を甘く見ない

サーフィンは他のどれよりも
自然の力を使わせてもらって楽しむ
スポーツです。

潮の流れ(カレント)、波の大きさとパワー、
潮の動き、気象条件など、
自然の変化には常に注意を払う必要があります。

はるべえ
そして一番重要なのが
自然を甘く見ない」ということですね。

大自然の中では
自分がいかにちっぽけな存在なのか。

ある程度経験のある
サーファーなら体で理解している
かもしれませんが、

まだ経験の浅い方や
これからサーフィンを始める人には
よーく覚えておいて欲しいことです。

安全にサーフィンを楽しむために

サーフィン中の事故を防ぐためには、
適切な準備と意識が不可欠です。

今回の記事の中でも
沖へ流された場合やリーシュコードが
切れてしまった場合のことも
紹介させてもらいましたが、

安全にサーフィンすることを
最優先に考えて
今回記載したようなリスクに対して
準備や意識をしておくことが必要です。

はるべえ
安全にサーフィンを楽しむ!
これが一番です。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
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