「いい時間帯」に合わせて入りたいところ

南西の風が火曜まで続きそう・・・「いい時間帯」に合わせて入りたいところ【2022.3.13】

「朝イチの海は、なぜあんなに波がきれいなんだろう?」
そう感じたことはありませんか。

はるべえ
サーフィンでは海に入る時間帯が、波の質を大きく左右します。

特に早朝と夕方は、風が穏やかで波の面が整いやすい“ゴールデンタイム”。
一方、日中は海風(オンショア)が強まり、波面が乱れる傾向があります。

この記事では、気象予報士の視点サーフィン歴30年の経験から、
次の3点をわかりやすく解説します。

  • 時間帯ごとに変化する風の特徴と波質の関係
  • 潮の動きとブレイクへの影響
  • 季節別・週末サーファーが狙うべき時間の見極め方

自然のリズムを理解すれば、限られた時間の中でも最高の1本を掴む確率がぐっと高まります。

サーフィンに最適な時間帯は?──朝と夕方が選ばれる理由

朝一の波

サーフィンで「いい波に乗れるかどうか」は、どんな板を使うかよりも、いつ海に入るかで決まると言っても過言ではありません。

同じ日でも、朝・昼・夕では風向きも潮の流れもまったく違い、波の表情が変わります。
特に風が穏やかで潮が動く時間帯は、ブレイクが整いやすく“いい波”が生まれやすいタイミング。

ここでは、なぜ朝と夕方がベストといわれるのかを詳しく見ていきましょう。

① 早朝:オフショアで波面が整う「静かな時間」

早朝は陸が冷えて海が温かいため、陸から海に向かって吹くオフショア(陸風)が発生しやすく、
波のフェイスが滑らかでクリアになります。

風が弱い時間帯なのでうねりの形が崩れにくく、特に日の出直後〜2時間くらいまでが狙い目です。
混雑も少なく、自分のペースで波を選べるのも魅力です。

気温差が大きい春〜秋はこの傾向が強く、冬季は日中との温度差が小さいため風の影響が少ない傾向になります。

② 日中:オンショアが強まり波面が乱れやすい

太陽が昇り気温が上がると、海と陸の温度差で海風(オンショア)が発生します。
これにより波の面がざわつき、ブレイクが不規則になりがちです。

はるべえ
特に夏場の午後は、気温上昇により南風が強まる傾向があるため、波質が悪化しやすい時間帯。

初心者やリラックス重視のサーフィンには不向きといえるでしょう。
ただし、オンショアによってサイズが上がるケースもあり、風向きと潮の兼ね合いを見て判断することが大切です。

③ 夕方:風が弱まり“リセット”される短いチャンス

夕方になると陸が冷えはじめ、海陸風循環が弱まり風が一時的に落ち着くことがあります。
この時間帯は早朝に次ぐ“第2のチャンス”で、波面が再び整うことも。

はるべえ
特に日没の1〜2時間前は風が弱まる傾向があり、潮が動くタイミングと重なれば良質なブレイクに期待できます。

ただし、暗くなるのが早い季節は安全面を最優先に。

潮の動きで変わる波質──「潮が動く時間帯」を狙え

はるべえ
サーフィンでは「風」と並んで潮の動きが波質を左右する大きな要素です。

同じポイントでも、潮が満ちているときと引いているときではブレイクの位置も形もまったく異なります。

特に、潮が上げ始めや引き始めのように水位が変化している時間帯は、海底地形とのバランスが変わり、波が割れやすくなることがあります。

ここからは、潮の動きが波にどんな影響を与えるのか、そして「潮が動く時間帯」をどう見極めればよいのかを、実際の経験とデータをもとに解説していきます。

① 潮が動く=波が生きる時間帯

潮が上げ始めや引き始めのように水位が変化している時間帯は、波がブレイクしやすくなります。
これは、海底地形と波高のバランスが変化するためです。
逆に、満潮や干潮で潮位が停滞している時間は、波が割れにくくなるポイントもあります。

はるべえ
したがって、潮が動く時間帯+風が弱い時間帯が重なるときこそが“ベストタイム”です。

② 潮回りとポイント特性を理解する

同じ潮位でも、ビーチブレイク・リーフブレイク・リバーマウスでは波の反応が異なります。
たとえば「上げ潮が良い」と言われるポイントもあれば、「引き潮でブレイクしやすい」地形もあります。

はるべえ
ただし、これはあくまでそのポイント特有の傾向であり、どの潮位が良いかは一概に言えません。

むしろ重要なのは、潮が動き始めるタイミング──つまり潮が“生きている時間帯”を見極めることです。

気象庁の潮位表やアプリを使い、潮回り(大潮・小潮など)と自分のポイント特性をセットで把握しておくことが、
安定して良い波を当てるための確実な方法です。

季節と地域で変わる「風と潮のリズム」

サーフィンに適した時間帯は、季節や地域によっても変化します。
同じ“朝イチ”でも、夏と冬では風の吹き方も潮の動き方もまったく違います。

日本は南北に長く、太平洋側と日本海側でも気圧配置が異なるため、
季節ごとに風の向き・強さ・気温差が変わり、それが海陸風の発生タイミングにも影響します。

はるべえ
ここでは、年間を通じてサーファーが意識したい季節別の“風と潮のリズム”を整理しながら、
どの季節にどんな時間帯を狙えばいいのかを解説していきます。

① 夏:海風が強まるため朝イチが断然有利

太平洋高気圧の張り出しによって日中は南寄りのオンショアが吹きやすい季節。
したがって、日の出直後の朝一番が最もコンディションが安定する傾向があります。
梅雨明け以降は特にこの傾向が顕著です。

② 冬:風が弱く、昼前後でも波がまとまりやすい

冬は気温差が小さく、海陸風の影響が弱まるため、昼前後でもオフショアが持続することがあります。
ただし北風が強まると体感温度が急低下するため、防寒対策を忘れずに。

外気に比べて海水の温度が高いときなどは、逆に朝一の時間帯にオフショアが強く吹くということもよくあります。

よくある質問

Q1. サーフィンに最もおすすめの時間帯は?

A1. 一般的には早朝と夕方です。風が穏やかで波面が整いやすく、潮も動きやすい時間帯です。特に日の出直後〜2時間くらいはベストコンディションになりやすいです。

Q2. 日中はサーフィンに向かないの?

A2. 午後は海風(オンショア)が強まりやすく、波面が乱れがちです。ただし、風向きや潮の動き次第で良い波になることもあるため、天気図や現地情報をチェックして判断しましょう。

Q3. 潮の動きはどこで確認すればいい?

A3. 気象庁の「潮位表」や各種アプリ(タイドグラフなど)で確認できます。サーフポイントごとの潮位差も重要なので、実際のブレイク状況と照らし合わせて覚えておくと良いです。

気象庁:潮位表
https://www.data.jma.go.jp/kaiyou/db/tide/suisan/index.php

今日の気圧配置と風と波

この週末は春真っ盛りということで
各地で最高気温は20℃越えとなる地点が
多くなりました

スギ花粉の飛散がそろそろピークを
迎えてきそうであり
花粉症の方は辛い時期に入ってきてますけど
暖かくなってくるのはホント嬉しいですね

今日の後半から火曜日までは
南海上の高気圧から日本海の低気圧へ吹き込む
南西の風が続きそうであり

沿岸部で南西の風が強めに続いてしまうと
風が合わないポイントが多くなり
東うねりも抑えられてしまうので
ポイント選びが悩ましくなってきて
しまうんですよね・・・

そんな状況でも
沿岸部では一時的に風が弱くなったり
北よりのオフショアとなる時間帯が
数時間現れる可能性があるので

よく風の流れの状況や予想を見ておくと
そのような「いい時間帯」に海に入ることが
できるのではないかと思います。

刻々と変化する気象状況の中で
そんな数時間の「いい時間帯」を見つけて
タイミングよく入りたいところですね

それでは今日も気圧配置から
見ていきましょう

午前9時の実況天気図

実況天気図

今日の午前9時の実況天気図です

日本海には前線を伴った低気圧が
東進してきています。

昨日と同じく南海上には
はるか東海上の高気圧が西へと
張り出してきている状況であり

今日もこの高気圧の縁辺で吹く風が
日本海に進んできた低気圧へと
吹き込みやすい気圧配置です。

沿岸部の風は午前中はまだ
西~北西の風が弱く吹く時間帯も
ありそうでしたが

午前中から各地で南西~南の風が
吹いてきて、
今日は一日中南西の風が各地で
吹き続いた日曜日
でした。

沿岸波浪実況図

今朝は昨日よりもややサイズダウンした
感じでのスタートとなったようであり

沿岸波浪実況図を見ても
房総半島沖では東からの弱い波が
なんとか反応しているようです

勝浦の潮位データ_220312

こちら今日と明日の勝浦の潮位ですけど
午前中はほとんど潮が動かない時間帯となり
割れにくいコンディションな
ポイントも多かったかと思います

サンライズ220313_201920

東うねりの反応がよくて
午前中から吹き出した南西の風もかわす
一宮周辺がやはり無難なポイント
セレクトだったようであり

小ぶりな腿腰~腹くらいで
もうちょっとサイズ欲しいところですが
それでも周辺ではコンディションは
良さそうな感じでした。

ですけど途中から南東の風が
入ってきたようでザワついてきて
乗れて何とか一発だったようです

写真はサンライズの昼過ぎの様子
今日も波画像を共有していただきました

湘南エリアの朝も
かなり物足りない膝腿くらいな
スモールサイズなコンディション
だったようですが

午後は南西の風が強めに入ってきて
面を乱されながらも
少しだけサイズアップしてきたようです

今日の暦と潮回り

千葉エリア:こよみと潮まわり(勝浦)
2022/03/13
日の出:05:52 / 日の入:17:44
若潮
満潮:03:43(105cm) / 11:47(101cm)
干潮:08:25(98cm) / 19:57(30cm)

湘南エリア:こよみと潮まわり(江の島)
2022/03/13
日の出:05:55 / 日の入:17:47
若潮
満潮:03:52(112cm) / 11:58(103cm)
干潮:09:09(101cm) / 20:16(34cm)

明日の気圧配置と風と波

明日午前9時の予想気圧配置

予想気圧配置

明日午前9時の予想気圧配置です

明日も気圧配置と風の流れは
今日と同じような感じとなりそうで

南海上の高気圧から日本海にある
前線を伴った低気圧に向けて
南西の風が吹き込む状況が
続きそうな予想気圧配置です。

今日の後半から沿岸部でも
南西の風が強まってきそうで
今夜遅くから明日の午後まで
風が強い状態は続きそう・・・

千葉・湘南エリアでも南西の風が強まり
湘南や千葉の南向きポイントでは
オンショアでサイズアップは
してきそうですが

まとまりない波でぐちゃぐちゃな
メッシーなコンディションになって
しまうところが多くなってきそうです

 

千葉南エリアのほうが
南西の風は強めに入りそうなので
千葉北の一宮周辺や茨城の鹿嶋エリア
に向かうのが無難そうですが

今日反応している東寄りの波は
抑えられて弱まってしまい
後半に南西の風波がまわりこんで
少し反応してくるくらいな感じ
ではないでしょうか

 

湘南エリアもまとまりのないまま
サイズは出てきそうなので
茅ケ崎パーク下など少しでも風を
構造物で軽減できそうなポイントや

由比ガ浜など湾の奥の奥のポイントで
何とかできるといった感じでしょうか

明日はコンディション的には
期待はできなそうな一日となりそうです。

明日の暦と潮回り

千葉エリア:こよみと潮まわり(勝浦)
2022/03/14
日の出:05:51 / 日の入:17:45
中潮
満潮:03:48(112cm) / 13:38(107cm)
干潮:09:04(88cm) / 20:48(21cm)

湘南エリア:こよみと潮まわり(江の島)
2022/03/14
日の出:05:54 / 日の入:17:48
中潮
満潮:03:59(119cm) / 13:59(110cm)
干潮:09:26(90cm) / 21:07(25cm)

明後日の気圧配置と風と波

明後日の午前9時の予想気圧配置

予想気圧配置

明後日の午前9時の予想気圧配置です

明後日もまた別の低気圧が日本海に
東進してくる予想気圧配置となっており

大きな風の流れしては
南海上の高気圧から日本海の低気圧に
向けての南~南西の風が吹き続く
状況が続きそうです

なんですけど
また関東南部のあたりに
天気図には解析されないくらいの
小さな低気圧性の循環が見られる
かもしれなく

朝の沿岸部の風は弱いか
北寄りの風が吹く可能性が
あるかもしれません

沖合では南西の風が続くので
沿岸部はオフショアでも波はボヨボヨ
した感じが続いてしまいそうですが

朝~午前中に風が弱まるか
北から吹いてくることを
期待しておきましょう

気象関連実況データ

Windy:https://www.windy.com/

Wind

Waves

Swell1

過去の「今日の気圧配置と波情報」

過去5年分の今日の記事を紹介しています

【千葉・湘南】今日の気圧配置と波情報(2022/03/13)
3月13日の気圧配置と波情報
2021
https://asasfsas24.com/20210313/wave-18309/
2020
https://asasfsas24.com/20200313/wave-12206/
2019
https://asasfsas24.com/20190313/wave-6589/
2018
https://asasfsas24.com/20180313/wave-549/
2017
https://asasfsas24.com/20170313/wave-185/

今日の記事は以上です。

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