「朝一がいい」と言われるけど、なぜ?
「潮が動く時間帯が良い」と聞くけど、実際どのタイミング?
サーフィンにおすすめの時間帯:
- ✔️ 潮の動きと波の関係(大潮・干満のタイミング)
- ✔️ 朝と夕方どちらが狙い目か
- ✔️ リーフとビーチで異なる“時間帯の選び方”
気象予報士として天気図を見続けてきた経験と、30年のサーフィン経験をもとに、実際に「いい波を逃さない判断基準」を紹介します。
サーフィンにおすすめの時間帯は?──朝が選ばれる理由
サーフィンで「朝一が良い」と言われるのには、しっかりとした根拠があります。
特に大潮の時期は、干潮や満潮から2〜3時間後の“潮が動く時間帯”が朝に重なることが多く、波が力を持ちやすくブレイクも整いやすい傾向があります。
加えて、朝は陸と海の温度差によって風が穏やかで、オフショア(陸風)が吹きやすい時間帯。
この「潮の動き」と「風の弱さ」が重なった瞬間こそ、1日の中で最も波のクオリティが高くなる時間帯です。
① 朝は風が穏やかでオフショアになりやすい
朝の海では陸が冷え、海との温度差で陸から海へ吹く風(オフショア)が発生しやすくなります。
オフショアは波のフェイスを整え、形の良いブレイクを生み出す要素です。
一方で日中は海風(オンショア)が強まりやすいため、朝一の無風〜弱いオフショアの時間帯が理想的といえます。
② 潮の動きが大きくなる「大潮の干満後2〜3時間」を狙う
潮汐は月と太陽の引力で生じる現象で、潮の高さが大きく変化する大潮の時期は、潮の流れがもっとも活発になります。
満潮や干潮の2〜3時間後は、潮が動き始めて波に力が加わりやすく、ブレイクも整いやすくなります。
朝方にこのタイミングが重なる日は、潮と風の条件がそろう“当たり日”になりやすいです。
夕方サーフィンの特徴──風が落ち着く短時間を狙う
朝に比べると、午後は海風(オンショア)が吹きやすく波面が乱れがちですが、日没前の短い時間帯にコンディションが回復することがあります。
このタイミングを狙えば、日中に荒れていた面が一瞬整う「グラッシータイム」に当たることも。
ただし、季節によっては日没が早く、視界が急速に落ちるため、安全面を意識した行動も必要です。
日没前の1〜2時間は風が弱まりやすい
日中は海風(オンショア)が吹きやすいですが、日没前の1〜2時間は気温差が小さくなり風が落ち着くことがあります。
このタイミングを狙えば、日中に乱れた波面が整い、短時間ながらクリーンなコンディションを楽しめることも。
ただし、夕方は日没が近づくにつれて視界が悪くなりやすいため、時間に余裕をもって海から上がるようにしましょう。
地形と潮位で変わる「ベストな時間帯」
サーフィンに最適な時間帯は、季節や風向きよりも、そのポイントの地形と潮位に大きく左右されます。
特にリーフブレイクとビーチブレイクでは、潮の高さによって波のブレイクする位置や形が変わるため、時間帯選びも異なります。
リーフポイントでは「潮位が高い時間帯」がねらい目のケースが多い
岩や珊瑚礁のリーフ上で波が割れるポイントでは、潮が引きすぎると水深が浅くなり、岩が露出してボードや体を岩にぶつける危険もあります。
そのため、満潮前後の2〜3時間がちょうど良いブレイクを見せるケースが多く、地形に合わせた潮位の確認が欠かせません。
特に奄美大島や沖縄などのリーフポイントでは、干潮時にリーフが露出してしまい、潮が多い時間帯しか入れないポイントもあります。
このようなエリアでは「潮が上げに向かう時間帯」に入るのが基本で、潮汐表のチェックは必須です。
ビーチブレイクでは「干潮にかけて」が良いことも
一方で、砂のつき方や海底地形が日々変化するビーチブレイクでは、干潮前後に砂のバンク(浅瀬)で波が掘れやすくなることがあります。
ただし、同じポイントでも前週のうねりや潮流の影響で砂のつき方が変わるため、「昨日良かった時間帯が今日も良い」とは限りません。
海に入る前に潮位データと現地の地形を観察し、その日のブレイクの特徴をつかむことが、いい波を逃さないコツです。
地形+潮+風──その日の“重なり”を見極める
これらから言えるのは、
例えば、リーフで満潮に近い時間帯にオフショアが吹けば最高のフェイスが生まれる一方、同じ潮位でもオンショアなら面が乱れます。
逆にビーチブレイクでは、風が弱く潮が動く時間帯を選ぶだけで、同じサイズでも波の質がまったく変わります。
「潮汐表と風予報を見ながら、その日の地形をイメージする」──この習慣こそ、いい波を当てるための最大のヒントです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 朝と夕方どちらの時間帯がサーフィンにおすすめ?
A1. 一般的には朝一がおすすめです。風が弱く、オフショアになりやすく、潮の動きとも重なりやすいため、波が整う確率が高いです。
Q2. 潮の動きで波はどのように変わりますか?
A2. 潮が動くと海中の水流が活発になり、波に力が加わってブレイクが整いやすくなります。特に大潮の干満から2〜3時間後が狙い目です。
Q3. リーフポイントとビーチブレイクでは時間帯の選び方は違いますか?
A3. はい。リーフでは潮位が高い時間帯、ビーチでは干潮前後が狙い目になることが多いです。ただし地形や砂の状態によって変わるため、現地観察が大切です。
今日の気圧配置と風と波
8月の最終日曜日ですが
昨日に続いて今日も波は小ぶりなサイズが続きそうです
東ベースの弱いうねりに何とか
反応している状況ですが
今日は南海上にある低気圧性循環へ
向けての北東の風の影響がありそうです
ここしばらくの間は
朝一の時間帯は潮が多くて
割れにくい時間帯が続きましたけど
今日あたりから
朝一は潮が少ない時間帯になってきて
潮回りのいい時間帯になってきました
潮の動きは少ないですけど
今週は朝一のほうが潮回りが良さそうなので
早起きして海に入るというのが
良さそうですね
まずは今日の気圧配置から見ていきましょう
参考)昨日の気圧配置と風と波はこちら
はるべえ8月も最後の週末になりましたが物足りないサイズの波が続きます おはようございます。はるべえ@サーフィン大好きな気象予報士です。8月28日 土曜日の気圧配置[…]
午前3時の実況天気図 ASAS

今朝は、昨日の朝とほとんど
同じような気圧配置です
西日本の南海上と黄海付近にある
高気圧との間で前線が停滞傾向となり
東海上にも高気圧の中心があるという
気圧配置が継続します
今日は昨日と違うのは
関東から東海地方あたりだけ
等圧線が南に張り出してきている
ところがあるというところ
等圧線が高気圧側に張り出してきている
ということは
その部分は低気圧側の勢力が押してきている
ということで
関東から東海地方は気圧が周辺よりも
低い地域に該当します
周辺は気圧が高くて関東から東海地方だけ
気圧が低いところということで
いわゆる”気圧の谷”ということになります
今日はこの気圧の谷の部分に
低気圧性の循環があるようで
見えない低気圧がある感じになっています
今朝のざっくり風イメージはこちら
気圧の谷の部分に弱い低気圧があると
考えておけば良さそうで
この低気圧にむけて今朝は北東ベースの
風が入りやすくなっています
~

午前7時のアメダス風向風速データです
こちら見ても北東の風が各地で朝から
入っているのがわかりますね
沿岸部ではやや強めに入っているところも
ありそうで、朝から風の影響がでてしまっている
ポイントもありそうです
~

波のほうは昨日に引き続きですけど
穏やかな状態が続いており
今日も波としてはプアーなコンディションが続いて
しまいそうです
~
午後9時の予想天気図

今夜にかけても同じような気圧配置と
なりそうで
関東から東海地方あたりの気圧の谷とわかる
等圧線は不明瞭になってきそうですが
今日は夕方まで北東~東ベースの風が
続くのではないかと思われます。
千葉は多くのポイントでオンショアベースの
風となり少しでも風を軽減するポイントで
サーフィンしたいところですが・・・
~

肝心の波のほうが
午後になっても大きな変化はなさそうで
プアーなコンディションが続いてしまいそう
少しでも東ベースのうねりの反応がよくて
北東の風を軽減するポイントでなんとかといった
ところでしょうか
今日の暦と潮回り
千葉エリア:こよみと潮まわり(勝浦)
2021/08/29
日の出:05:09 / 日の入:18:10
中潮
満潮:08:32(117cm) / 19:59(136cm)
干潮:02:18(53cm) / 13:48(82cm)
湘南エリア:こよみと潮まわり(江の島)
2021/08/29
日の出:05:12 / 日の入:18:13
中潮
満潮:08:58(115cm) / 20:01(135cm)
干潮:02:40(47cm) / 14:03(83cm)
【千葉・湘南】今日の波
今朝は風の影響が弱ければ
茨城の鹿嶋周辺エリアや一宮周辺など
東うねりの反応がよいポイントからの
チェックが良さそうかなと思いましたが
朝からそこそこ北東の風の影響が
ありそうですね・・・
なので、
東うねりの反応がそこそこよくて
北東の風を軽減する片貝エリアから
チェックするのが無難な感じになってきましたね
波のサイズとしては物足りなくて
昨日と同じくらいの
小ぶりな腿腰くらいなサイズかもしれませんが
波の面としては周辺よりはまとまってそうな
感じとなりそうなので
このあたりで早めに入るというのが無難かもしれません
千葉南だとこんな時は鴨川マルキポイントが
頼りになるのですが
駐車場は閉鎖されており、かつここ最近はずっと
地形が深い状態も続いていて
ここ最近の弱いうねりだと
干潮時刻あたりでなんとか割れるといった
感じが続いています
湘南は北東の風であれば
面には影響ない風となりますが
いかんせん波がないですよね・・・
~
明日の気圧配置と風と波
明日朝9時/夜9時の予想天気図

明日の朝も東シナ海から黄海にかけては
同じような気圧配置が続きそうであり
関東地方は等圧線のかからない
エリアにすっぽり入ってきそうな
予想気圧配置です
朝のうちはまた風の弱い時間帯がありそうですが
午後になると北にある低気圧が
一部南に垂れ下がる部分がでてきそうで
いわゆる気圧の谷が通過するという状況に
なりそうなので、この気圧の谷の通過の時間帯は
南よりの風が各地で入りやすくなりそうです

とりあえず明日も風の影響の少なそうな
朝から入っておくのが無難となりそうで
小潮なので潮の動きは少ないものの
今日あたりから朝一の時間帯は
潮回りのいい時間帯になってくるので
風が弱く潮回りのいい時間帯となる
朝のうちに入っておくのが良さそうですね

今日の夕方までの状況を見て
以下の記事にも更新していく予定です
その日の夕方までの気圧配置と波の状況をベースに明日のサーフポイント(千葉・湘南エリア)に関して8月分はこちらの記事で更新していきます明日のサーフポイント選びの参考にしていただければと思います~以下[…]
明日の暦と潮回り
千葉エリア:こよみと潮まわり(勝浦)
2021/08/30
日の出:05:10 / 日の入:18:09
小潮
満潮:09:44(108cm) / 20:23(131cm)
干潮:03:10(55cm) / 14:10(94cm)
湘南エリア:こよみと潮まわり(江の島)
2021/08/30
日の出:05:12 / 日の入:18:12
小潮
満潮:10:16(107cm) / 20:21(130cm)
干潮:03:31(49cm) / 14:20(95cm)
実況データ・リンク
Windy
Windy.com:https://www.windy.com/
Wind
Waves
Swell1
過去の気圧配置と波情報
今日と同じ日の気圧配置と波情報
過去3~4年分の記事です。
毎年のこの日はどんな波だったのか・・・
サーフィンライフを振り返ってみましょう
8/29 3:00 ASAS台風15号は発達しながら北北東へ進む。フィリピンの東の海上にも熱帯低気圧があり西へ進んでいるがこちらも台風に昇格となりそう。南の海上での熱帯擾乱の動きが活発になってきている。日本付近は日本海に前線があり東へ進[…]
8/29 3:00 ASAS 気圧配置と波情報日本の南の海上には高気圧があり東海から西日本を覆っているが、関東の東には小さな低気圧がありそこから北西方向へ前線がのびている。またオホーツク海にあった高気圧は南へ張り出してきている。[…]
気圧配置&天気と波情報 : 大雨発現パターンの天気図午前3時の実況天気図 ASAS昨日は九州北部の佐賀、長崎、福岡では大雨に関する特別警報が発令され、多くのニュースやtwitterでも報じられているような被害が出てしまっていま[…]
気圧配置と波情報 : 2つのうねりの反応に注目午前3時の実況天気図 ASAS台風9号が昨日の夕方に発生しました。昨日ツイートも投稿したのですが、来週はこの台風9号からの南西うねりと、これからオホーツク海から張り出しを強めてきそうな[…]
※YouTubeにも波チェック動画や雲の流れ
タイムラプス映像などをアップしています。
こちらは過去動画の中から紹介しています
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