【冬の波】いい波のパターン~アリューシャンからの北東うねり~

週末サーファーがいい波に乗るために

週末サーファーがサーフィンできる時間は非常に限られていますが、その限られた時間の中で ”いい波” をあてるために知っておきたい気象や海に関する知識と経験則についての記事です。

・風の向き・強さ・持続時間によるうねりの向きと強さ

・太陽と月と地球の位置関係から変化する潮まわりと毎日の干潮・満潮の時間による潮の動き

・ポイント毎の向きと地形・周辺ロケーションの環境などによる波のコンディション

その他、台風の記録や安全にサーフィンを楽しむための情報を記事にしています。

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気圧配置と天気図パターンによる波のコンディション

久しぶりにこのカテゴリの記事を書いていきます。
前回のこのカテゴリでは、「高気圧からの吹き出し」による波のコンディションについて記載しました。
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季節毎の特徴的な気圧配置のときにどのような風と波のコンディションになっていくのかを、
今後はもう少しコンスタントに記事にしていこうかと思っています。
完成度は低いままアップして徐々に完成度を上げていくようにしていくスタイルで更新していきます。
今回は冬の波で特徴的な「アリューシャンからの北東うねり」についてです。
主に千葉と湘南エリアの観点からの記載となることだけご留意ください。

ワイドでパワフルな冬の波

北東うねりといっても、
今回取り上げるアリューシャンの低気圧からの北東うねりもあれば、日本海で発生する北東うねりもあります。
今回は前者のアリューシャン低気圧からの北東うねりをターゲットとして記載していきます。

西高東低の冬型の気圧配置

テレビの天気予報では、冬になると 西高東低の冬型の気圧配置 という言葉をよく聞くようになりますよね。
この西高東低の気圧配置については、漢字そのものな気圧配置のことで、西に高気圧、東に低気圧がある気圧配置です。
以下は2018年12月28日午前9時の地上天気図です。
オホーツク海には966hPaの低気圧、更に東にはアリューシャン方面へと向かう964hPaの低気圧があり猛烈に発達している状況。
さらに東にはシベリア大陸にはなんと1080hPaの中心気圧の高気圧があります。
まさに西に低気圧、東には高気圧がある西高東低の冬型の気圧配置です。
日本の周辺では100hPa以上の気圧差が発生している状況!
日本列島には実に10本の等圧線がかかり、縦じまの等圧線の間隔が狭くなって各地で北西の季節風が吹き荒れる気圧配置です。
2018年12月28日午前9時の天気図
この日の記事はこちら
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一口に西高東低といってもいろんなタイプの気圧配置があります。
一番オーソドックスなパターンとしては、日本付近を低気圧が発達しながら通過し東海上を北東方向に進むパターン
低気圧は日本の東海上を急速に発達しながらアリューシャン列島付近まで北東へと進みます。
そしてアリューシャン付近に達する頃には、台風並みに中心気圧を低くし、
非常に狭い間隔の等圧線で低気圧が形成されていきます。
一方で西の方を見てみると、大陸ではシベリアにある高気圧が発達し、
こちらも中心気圧が非常に高い状態となります。
日本付近は、ちょうどこのアリューシャンの低気圧とシベリアの高気圧との間に位置し、
日本列島には縦縞の等圧線が狭い間隔で並ぶ気圧配置に。
これがベーシックで教科書的な冬型となるパターンの気圧配置です。

アリューシャンの低気圧

先ほどから何度も記載している”アリューシャン”という言葉
天気予報では冬になると良く耳にする言葉ではありますけど、あんまりピンっと来ない方も多いですよね。
アリューシャンとよく記載しているのはアリューシャン列島付近のことです。
地図では以下のあたり。
アラスカからロシアのカムチャツカ半島まで、約2,000㎞にも及ぶ列島があるんですね。
なんでこのアリューシャンという言葉が多用されているかといいますと、、、
冬になるとこのアリューシャン列島付近に低気圧が集まって猛烈に発達することが多くなるからなんですね。
では、なんで冬はこのアリューシャン付近で低気圧が猛烈に発達するのか?
まずこれを説明するには、”西高東低”の西にある高気圧の説明からしないといけません。

シベリアの高気圧が発達→アリューシャン付近に大規模な低圧場を形成

まず、そもそもですけど、冬になると夜が長くなります
北半球では、緯度が高ければ高いほど、太陽の光に当たる時間が短くなりますよね。
冬の朝のよく晴れた日はかなり冷え込むことがあると思いますが、これは放射冷却の影響によるものです。
太陽の光があたらない時間には地面からは熱がどんどん外に放射されており、
雲があるとその熱が雲でブロックされて逃げにくいんですけど、
よく晴れて雲がない日はどんどん宇宙に向けて熱が放射されていってしまうんですね。
シベリア地方の広い陸地ではこの放射冷却がかなり効くんです
まわりに海がないこれだけ広い陸地ですから、どんどん熱が逃げていきます。

そしてこの放射冷却によって、地面に接している空気はかなり冷やされます。

冷たい空気というのは冷たいほど重くなるので、、、

冷たい空気のかたまりが下降気流となりシベリアの陸地には高気圧がつくられます。

これがシベリア高気圧です。

このシベリア高気圧は冬になるとかなり発達します。

日本付近の高気圧の中心は、だいたい冬季でも1012~1020hPaくらいの勢力になることが多いのですが、

シベリア高気圧は強いときには1080hPaまで発達することがあり、先ほどの天気図でも紹介したとおりです。

この地域に大きな気圧の山ができると考えるとよいでしょう。

そしてこのシベリア高気圧が発達すると、、、

そのシベリアよりも東に位置するちょうどアリューシャン列島あたりが相対的に気圧が低くなるんです

気圧は高いところだけあるというわけではなく、地球全体で平準化されます。
地球は常にそのバランスをとる動きをしており、あるところで気圧が高くなったら、その分を他のところで気圧が低くなるような動きを見せます。
そのバランスをとる場所として、アリューシャン列島付近が相対的に気圧が低くなるという訳なんです。
つまり、
シベリアに気圧の山があり、アリューシャンに気圧の底があるイメージ
普通は気圧の尾根と気圧の谷といいますけど、”山”と”底”という表現で記載してみました。

日本付近を通過した低気圧がアリューシャンに吸い込まれる

日本付近は低気圧や高気圧が交互にいれかわり通過していきます。
冬に日本付近を通過した低気圧は、このアリューシャンの気圧の底に吸い込まれていきます。
”押し流される”というよりも”吸い込まれる”という表現のほうがイメージしやすいかと。

シベリア高気圧からの冷たく乾燥した空気と、低気圧の南からの温かく湿った空気が、

日本の東海上からアリューシャン列島あたりで激しくぶつかり合い、

このエリアで低気圧は発達しやすい環境となっていくのです。

アリューシャンからの北東うねり

一旦反応するとしばらくうねりが続く

アリューシャンからの北東うねりは、一度反応が出始めるとしばらく続くことがあります
アリューシャン低気圧が同じような位置にあったときは、その間はずっと北東からのうねりが反応を続けるためです。

まず波がどのように発達するのかをこちらの記事でおさらいをしておきましょう

波は「風の強さ」に加えて、「風が吹いている時間」「風が吹いている距離」によって波の発達度合いが変わってきます。

この内容を少し頭の中に入れた状態で、実際に北東うねりが反応してきた気圧配置を見ていただければと思います。
この記事を書いている2020年の冬は例年以上の暖冬となりましたが、、、
それでも何度かアリューシャンからの北東うねりが反応しました。
そんな2020年の冬に北東うねりが続いたパターンをいくつか見ていきたいと思います。

北東うねりが反応したケース➀

2020年1月16日から22日まで約1週間も北東からのうねりの反応が続きました。
まずはこの時の気圧配置の推移から見ていきましょう
この期間には、低気圧が次々に日本付近を通過してはアリューシャン列島方向へと吸い込まれていく流れとなりましたが、
その期間の中でも強い北東うねりを送り出した低気圧が日本付近を通過したのが1月18日。
こちらはその日の気圧配置と風と波です。
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南海上を低気圧が発達しながら通過している最中の天気図。
この低気圧の中心は千葉よりもかなり南を通過したことから、低気圧の北側で既に東~北東の強い風とうねりをもたらしている状況。
九十九里から一宮周辺の東向きポイントではジャンクなクローズアウトのコンディション。
強い北風をとうねりをかわす片貝周辺だけなんとか出来そうな状況ですが、風が強すぎて上級者向けのアタマサイズの波。
千葉南は鴨川マルキが無難なポイント、セットでは頭サイズの波が入ってきて十分サーフィン可能なコンディション
そしてその翌日の19日。
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この記事のサムネイルにもあるように、低気圧の北側には日本列島に向けて強い北東の風が吹くエリアがあり、
ここから千葉以北の太平洋沿岸には強い北東うねりが入ってきました。
そして「大寒」のこの日もしっかりと北東うねりの反応は続きます。
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この東海上の発達した低気圧の等圧線の向きと低気圧の形、
そしてこの低気圧と日本の間にうねりを遮るようなものがあるかどうかで、北東うねりの反応が変わってきます。
この時の低気圧の北側に描かれる等圧線を見ると、強い北東の風が長い距離に渡って吹いているのがわかります。
そして日本列島とこの低気圧の間には、北東からのうねりを遮るような風(北西~南西ベースの風)が強く吹くエリアがありません。
よって、低気圧からの北東うねりは強いうねりのまま千葉エリアにヒットすることになります。
そして次の日も北東うねりはしっかりと続きます。
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千葉エリアではこの日もハードなコンディションのポイントが多い状況からのスタート、
千葉南エリアはすこし落ち着いてきながらも十分なサイズなコンディションがありました。
そしてやっと落ち着いてきたのが1月22日
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先にアリューシャン方面へと移動した低気圧からの北東うねりはだいぶ落ち着いてきたのがこの日です。
その後に続いた低気圧は、ご覧のとおり低気圧の形と等圧線の向きが、日本にうねりを届けてくれるようなものではないですよね。
なので、この後に続いた低気圧からのうねりの反応は顕著には見られませんでした。

北東うねりが反応したケース②

こちらは2020年2月1日から立春の4日にかけて反応したケースです。

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東海上にある低気圧の北西側では北東の風が1000㎞以上にもわたり吹いているエリアがあります。

そして日本列島までの間にこの北東うねりを大きく遮るようなものはありません。

 

そして次の日の2日の気圧配置。この日の記事のサムネイルを掲載します。

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翌2日にかけても低気圧の北西側では北東の風が強く長い距離を吹く気圧配置となり、

北東の風吹いている時間も長くなってきており、うねりは十分に発達しました。

 

更に3日の節分の日の午前3時の気圧配置。

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別の低気圧が日本海から東海上へとこれから抜けていく気圧配置となっていきますが、
アリューシャンの低気圧から届いたうねりはこのあと立春の日も反応がしっかりと続きました。

北東うねりの反応がイマイチなパターン

アリューシャンで低気圧が発達しても必ずしも日本へ北東うねりが入るとは限りません。
そんな、北東うねりが入らない or 反応がイマイチなパターン を知っておくのも、いい波をあてるには必要な知識だと思います。

北東うねりの反応がイマイチなパターン➀

こちらは2020年2月7日の例です。
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こちらの気圧配置もアリューシャン方面へと進む低気圧がかなり発達している状況ですが、
千葉エリアには北東からのうねりはほとんど反応しませんでした。
このときの低気圧の形、等圧線の向きを見てもらえれば、うねりが反応したときとの違いがわかるかと思います。
低気圧の北西側では北東うねりが強く吹いてはいますが吹くエリアは小さく、
また低気圧の西側では等圧線が北西から南東へと伸びる形となっていて、低気圧の西側で発達する波は北西の方向に作られます。
要は日本列島に向けた波が発達するような風が吹いてないということですね

北東うねりの反応がイマイチなパターン②

2020年3月18日の気圧配置です。このときも北東からのうねりの反応はイマイチでした。

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カムチャッカ半島からアリューシャン方面へと発達した低気圧が進んでいますが、

日本の南海上には勢力のやや強い高気圧、この高気圧から三陸沖にある低気圧にむけて南西から西の強い風が吹いています。

アリューシャンへと進む低気圧は台風のような円形の等圧線をしており、いい感じで北東うねりが入ってきそうな感じでしたが…、

日本付近にある低気圧や南の高気圧により北東うねりは弱まってしまう傾向にあり、反応としてはイマイチでした。

このように、同じアリューシャン低気圧でも等圧線の向きや日本列島との間にある事象によっては、
うねりの反応が鈍いもしくは反応しないパターンもあるので、その時々の発達具合と等圧線の形をよく見ておく必要があります。
またここで取り上げたのはあくまで参考のパターンを簡単に説明しているだけであり、実際はそんな単純ではないかもしれないですけど、
天気図をざっとみて、反応しそうかしそうじゃないかくらいがわかればいいかなと思います

千葉・湘南のコンディション

ひとたび北東うねりが反応をはじめると数日間続くことがよくあります。
強い北東からのうねりが反応してきたときには、千葉と湘南はどんなコンディションになるでしょうか??

千葉エリア

千葉北エリアで強い北東うねりが強く反応はじめたときには、

普段うねりに敏感な九十九里から一宮周辺のポイントはほとんどクローズアウトになってしまいます。

特に一宮周辺は北東からのうねりがダイレクトに入ってくるエリアなので、

ワイドでパワフルなうねりが反応し、サイズがデカすぎのクローズアウトとなってしまいます。

九十九里エリアもほぼクローズアウト、いつも北東の風やうねりが強いときに頼りになる片貝周辺もこのときばかりはクローズアウトとなることが多いです。

こんな時は北東からのうねりが入りにくい南向きのポイントへ向かうのがセオリーです。

飯岡や御宿などは南に開いたポイントなので、北東うねりはダイレクトには入ってこず回り込んで反応します。

片貝や一宮がクローズアウトのときは、飯岡や御宿では腹胸〜肩くらいのほどよいサイズで反応をすることがよくあり、
また気圧配置としては北風が吹くケースが多いので、飯岡や御宿はそんな北風もオフショアとなってコンディションが整ってきます。

また北東うねりが少し落ち着いてきて、一宮や片貝はまだ頭オーバーでハードな波だけど、飯岡や御宿は腰腹くらいでちょっと物足りなくなってきたというときには、飯岡と御宿からそれぞれ少し南に下った、椎名内や部原などをチェックすると良いときがあります。

飯岡や御宿よりもワンサイズは大きいときが多く、北風を軽減するポイントなのでサイズを調整するときには覚えておいたほうがよい行動パターンでしょう。

また強い北東うねりが入ってきたときには、勝浦のリーフのクラシカルなポイントでもブレイクしてくる時があります。

自然のことなので、その時々の微妙なうねりの向きや周辺の気象状況にもよって反応するときもあれば反応が鈍いときもありますが、

上級者やエキスパートな方はチェックしてみる価値はあると思います。

 

千葉南エリアも北東うねりが反応しはじめると、千倉や千歳はダイレクトにうねりが入りクローズアウトに。

和田から白渚は北風は軽減しますけど、ちょっとアベレージサーファーにはハードな波となることが多く、

エントリーを躊躇ってしまうような波となることが多いです。

強い北東うねりが入ってきたときには鴨川マルキが真価を発揮してきます

左側の岩場からのサイズのあるレフトの波がきれいにブレイクすることがあり、マルキ本来のブレイクを見せ始めます。

ただこんなときは上級者やローカルの方々がピークに集まってくるので、

ビジターでアベレージサーファーの方はピークでは乗れるような波は回ってこないことが多く、ピークは外したほうが良いでしょう。

こちらの動画は2020年1月11日、鴨川マルキに北東うねりが入ってきたときの動画です。

この日の気圧配置と風と波はこちらをご覧ください。

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湘南は房総半島により北東うねりはブロックされてしまうので、反応は鈍いケースがほとんどです。

千葉では北東うねりで十分なサイズがあるけど、湘南では反応しないことがほとんど。

特に鎌倉エリアなど湘南でも東に位置するエリアでは地形的に反応がしにくいエリアとなります。

ただ千葉の一宮周辺などがクローズアウトしてくるくらいの強い北東うねりなら、東うねりに敏感な吉浜では胸肩~頭くらいまでサイズアップしてくるときがあります。

地理的には平塚や大磯などの西湘エリアのポイントのほうが東うねりは反応しやすく、茅ケ崎~鵠沼までのエリアよりワンサイズ大きいときが多いです。

冬になると世界中のサーファーが注目するアリューシャン

このアリューシャン列島付近で猛烈に発達する低気圧ですが、気にしているのは日本のサーファーだけではありません。
世界中のサーファーがこのアリューシャンで発達する低気圧がつくり出す波に注目します。
これはご存知の方も多いと思いますが、
このアリューシャン低気圧からの北西うねりがハワイ ノースショアに届くからなんです。

毎年冬のシーズンになると、アリューシャンで低気圧が定期的に発達し、この低気圧が作り出すパワフルなうねりが数千キロ離れたハワイのノースショアに大きなうねりとして届きます。

特に毎年12月にノースショアを舞台に行われるトリプルクラウンの時期には、どのタイミングでどれくらいの強さのうねりが入ってくるのかを世界中から集まったトップサーファーがチェックします。

日本付近の気圧配置で、低気圧が日本付近を通過するころから気になりだし、日本の東海上でどのように発達していくのか、

その低気圧の強さと等圧線の向き、低気圧はどれくらいの期間同じような位置にありそうなのか?

そして低気圧がアリューシャン付近で猛烈に発達をしたその数日後には、

ノースショアには北西からのパワフルな冬のうねりが届きま

特にトリプルクラウンの最終戦となるパイプ・マスターズでは、この北西うねりが入ってくるタイミングで開催されるように大会運営されることから、世界のトップサーファーの目がアリューシャンの低気圧に集まります。

ハワイ ノースショアへの北西うねり

こちらは2019年12月12日にハワイのJawsで行われた cbdMD Jaws Big Wave ChampionshipsのFinalヒートの動画です
WSLサイトより引用してます)

ビリー・ケンパーが優勝したことで記憶に新しいかと思いますが、このときのファイナルでは50フィートの波がブレイクしていました。

Billy Kemper Wins cbdMD Jaws Big Wave Championships
The surfer from Maui continues his winning streak at Pe’ahi after a commanding performance in 50-foot surf.

World Surf League

The surfer from Maui continues his winning streak at Pe'ahi …

そしてこの50フィートの波を作りだしたのが、アリューシャン付近で発達した低気圧による巨大な北西うねりです

2019年12月1日~2日にかけて北日本を通過した低気圧がオホーツク海で猛発達。

そのまま北東方向へと進み、12月5日~7日にかけてカムチャッカ半島からアリューシャン付近へと更に発達しながら進んでいきます。

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12月7日のアリューシャン付近にある低気圧の中心は968hPa

この低気圧の形を見てもらえればわかるかと思いますが、
低気圧の南側ではハワイに向けての北西の風が強く吹くエリアが広大に存在しているのがわかります。

2019年12月6日午前3時 地上天気図
2019年12月7日午前3時 地上天気図

このアリューシャン低気圧の南側で発達した巨大な北西うねりが、
約4,000km程離れたハワイノースショアにおおよそ5日~1週間程の旅をして届くとになります。

アリューシャン低気圧の南側の青い矢印で記載した付近では、ハワイ方向へ向けての北西風が強く吹く海域です。

このエリアではおおよそ風速30m/sくらいの風が500㎞以上の距離にわたって少なくとも24時間以上は吹き続けていることから

4,000kmほど離れたハワイにも、距離による減衰はあるものの周期の長い大きな波が押し寄せることに。

アリューシャンで作られた波は100時間後くらいに周期は20秒くらいの長い波長の波となって届いたのではないかと思われます。

日本の台風からのうねりが反応したときは、長い波長の波だったとしても周期は14-15秒くらい。

これに比べると周期20秒の波というのはとてつもなく波長が長くブレイクするころにはとんでもない水量の波が割れることが想像できます

まとめ

冬に日本付近を通過した低気圧がアリューシャン付近でつくりだす波は
千葉や茨城エリアには北東うねりとして冬のパワフルな波として届き、
またハワイのノースショアには世界のトップサーファーが待ちわびる波を届けます。
こんな観点で天気図を見てみると、冬に日本付近を通過した低気圧の動向が気になってきますよね。
今回はどんな感じで発達するのか、千葉エリアにどんな波として反応するのか、
またハワイにはどれくらいの大きさで届くのか、、、などなど。
冬の時期に低気圧が接近して天気が崩れたあとは、そんな低気圧の動向をチェックしてみてはいかがでしょうか?
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