エリア毎の特徴とうねりの向き(日本海エリア)

いい波に乗るために~エリア毎の特徴とうねりの向き(日本海エリア)

はるべえ
はるべえ@
波乗りお天気ブログを毎日更新

している気象予報士です

前回と前々回の記事にて、
千葉から宮崎までの
メジャーなエリア
を中心に、

どのエリアにはどんな方向の
うねりが反応するのかを
ざっくり書いてみました。

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エリア毎の特徴とうねりの向き(伊勢~和歌山~四国~宮崎)

今回は
日本海エリアについて
記載してみようと思います。

福井 高浜エリア

毎回記載しているとおり、
個別のポイント毎に
うねりの反応する向きや
オフショアとなる風は異なりますが、

まずはざっくり各エリア毎
(県単位くらいのレベル)
うねりの反応や特徴について
記載していきます。

※今回もSurfingRepsさんのホームぺージ
わかりやすいサーフポイントがありますので、
そちらを引用させていただいてます。

日本海のサーフポイント

SurfingRepsさんのHPより引用 http://www.surf-reps.com/point.html

千葉や湘南に通う関東エリアの
サーファーにとっては
あまり馴染みがないと思いますが、

関西エリアのサーファー
にとっては冬のメインエリアは
日本海
となります。

日本海といえど海岸線は長く、
九州から北海道までの海岸線には
無数のサーフポイントがありますが、

ここでは主に
関西サーファー目線での
日本海について記載していきます。

大阪に住む週末サーファー目線とすると、
日帰りで行ける範囲としては
西は鳥取から東は福井までのエリア
くらいまでが中心となります。

日本海の波は太平洋側とは
まったく異なる波ですので、
まずは日本海の波の特徴などから
記載していきます。

日本海でいい波をあてるには

強いオンショアによるサイズアップ

日本海の波は、
基本的には風波による波です。

太平洋側のポイントは
広大な太平洋に面しているため、

はるか海上の低気圧や高気圧
からのうねりに反応することが
できますが、

日本海は海域自体が狭いため、
日本海の海域のみで発生する
風波によるサーフィンとなります。

日本海側のビーチは
太平洋側とは逆で
基本的には北~西向きです。

つまり、
北~西のオンショアが
吹かないと波がたたない
ということになります。

南風の吹きやすい夏のシーズンは、
日本海に波がある日は
非常に少なくほぼフラットな
日々が続きます。

しかし秋が深まってくる頃から
春先までの冬のシーズンは、

ご存知の通り
西高東低の冬型の気圧配置
が頻繁に現れるようになり、

シベリアにある高気圧から
日本海に向けて
北西~西の強風が吹く日が
多くなります。

この強い北西~西の季節風が
日本海の海上で強く吹くことで、
オンショアによる
サイズアップ
をもたらします

冬型の気圧配置:2018年12月29日 3時 ASAS

冬型の気圧配置が緩んだ時がねらい目

冬型の気圧配置により
強い北よりの風が続いているとき、

海は大荒れとなりジャンクで
クローズなコンディション
になって、

しかも大雪になる日が
多くなります。

 

ですが、
冬型の気圧配置は
冬の間ずっと続く訳ではなく、
冬型が緩むタイミングが必ずきます

これはその時々の状況によるので
一概には言えませんが、

冬型の気圧配置が2~3日続いたあと、
西日本から冬型が緩む
(等圧線が縦じま模様ではなくなり
間隔も広くなる)
パターンが多いです。

冬型が緩んだときは
北よりの風はおさまります。
弱い南よりの風が吹くときも
多いです。

そして、
しばらくするとジャンクだった波が
きれいに丸みを帯びてまとまってきます。

そんなタイミングがねらい目です。

以下は2019年元旦午前3時の地上天気図です。

冬型が強まっていた
上記12月29日の天気図では、
日本列島にかかる等圧線は8本
でしたが、

以下の元旦の天気図では
4本になっており、
等圧線の間隔も広がっているのが
わかります。

完全に冬型が緩んだとは
言い難い気圧配置ですが、

この日は西日本の日本海側から
風が弱まってきていました

西日本から冬型が緩んできた気圧配置:2019年1月1日 3時 ASAS

この日の以下の記事を
参照してもらえればと思いますが、

島根から京都の丹後エリアは
風が弱い状態で北うねりが残り
胸肩サイズ

福井の若狭湾も腹胸サイズあり
十分初乗り楽しめた
コンディションでした。

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湘南でいえば、
南西の強い風によって
サイズアップした次の日の朝が
ねらい目になるのと同じ
パターンです。

気圧配置のチェックとポイント選びが重要

週末サーファーが
日本海でいい波をあてるには、
気圧配置 ポイント選び

この2つがとても重要になります。

天気図を見て冬型が緩むタイミングを知る

上記のとおり、
いい波をあてるには
気圧配置を日々チェックして

冬型の気圧配置が緩むタイミング
を知っておく必要があります。

特に週末サーファーは、
このタイミングが週末にあたるか
どうかをチェックして
おかないといけません。

 

予想天気図を見て、
まず冬型の気圧配置が
いつまで続きそうか、

等圧線の間隔が
西日本で広くなってくる
タイミングはいつ頃か?

をざっくり把握しておく
だけでも良いと思います。

 

ただ、北よりの風が収まった直後は
まだジャンクなコンディションで
まとまってなく、

落ち着くまでに
少し時間がかかります。

しかしあまり落ち着くのを
待ち過ぎると

日本海はサイズダウンも早いので
海に着いたらもうフラットに
なっていた、
なんてこともあります。

ベストなタイミングに
ちょうど海にいれるようにしたいですが、
時間の制約がある週末サーファーに
とってはここが難しいところです。

強いうねりや風をかわすポイントを知っておく

週末に冬型が緩むタイミングが
あたる確率は言うてもそんなに多くないので、

冬型が強まっているときでも
楽しめるポイントを
よく知っておくことも重要です。

北西の季節風が吹き、
日本海上には筋状の対流雲列が
びっしり敷き詰められている日でも、

強いうねりと風をかわすポイント
を知っていれば、
冬の日本海サーフィンの幅が広がります。

ここでは個別のポイント名は
記載しませんが、

北よりのうねりがダイレクトに
入りにくいエリアや
北西の強い風を軽減する
ポイントをおさえておきたい
ところです。

「コレクトサーフ」サーフィンのONLINE SCHOOL
詳細はこちらからご覧ください~目から鱗の情報が沢山あります

日本海の波の特徴

太平洋側のポイントとは異なる
日本海特有の波の特徴があります。

波数が多い

日本海でのサーフィンは
風波がベースとなるため、
波数が多いという特徴があります。

これは日本海だから
という訳ではなく、

太平洋側でも風波の時は
波数が多いです。

腰くらいの比較的アウトには
楽にでれるサイズのときでも、

波数が多くてゲッティングアウトに
手こずる時があります。

干満の差が小さい

日本海は太平洋に比べて
海自体が狭いため、
干満の差が小さいという
特徴があります。

太平洋側では
大潮の期間には150cmくらいの
潮位差が発生しますが、

日本海では差が大きいときでも
35~40cmくらいです。

太平洋側は、
特にリーフのポイントや
地形が深いポイントなど、

入るポイントによって
潮の時間を見ておかないと
波が割れなかったり
岩が顔を出して危険になりますが、

日本海側は太平洋程の
大きな潮位差は発生しないため、

メジャーなポイントでは
潮のタイミングをそこまで
気にする必要ないときが多いです。

サイズダウンが早い

風波によるサイズアップなので
基本的にはサイズダウンも早いです。

これは冬型の強さや
継続した時間とポイント毎の状況など、
いろいろな要素が絡むので
一概には言えないですが、、、

三寒四温として例えるならば、
三日間冬型が強まり四日目から
冬型が緩んだとすると、

四温の最初の2日間は波が残る
くらいで考えておいたら
いいと思います。

もちろんうねりの向きなどにより、
サイズが残るポイントもあれば
サイズダウンが早いポイントもあるので、

これら特徴をよく知っておくことで
波のあるポイントを目指すことが
できます。

水温はそこまで冷たくない⁉

日本海には対馬海峡から
暖流が流れ込んできています

私の感覚で言えば、
京都の八丁浜と茨城の鹿嶋あたりが
同じくらいの水温のイメージです。

雪が降っているときは
八丁浜のほうが寒く感じますが、

水温データで見てもだいたい
同じくらいの水温になっている
かと思います。

 

真冬の時期は
ブーツとグローブは必須
雪が降っていれば
キャップもつけて完全装備
で入水したほうがよいので、

千葉南に比べたら冷たいですけど
千葉北以北で入っている方でしたら
そんなに感覚は変わらないと思います。

 

ちなみにこの対馬海峡から
暖流が入ってくることが

日本海側に大雪をもたらす
要因にもなっています。

詳しいことは別の記事に記載予定です。

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今回は日本海の波の特徴や
いい波を狙うタイミングなどに
ついて記載しました。

日本海側でサーフィンする際の
参考にしてもらえればと思います。

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