気圧の高い低気圧

1018hPaと1022hPaの中心気圧の高い低気圧【2020.11.30】

おはようございます。はるべえです。

11月30日の天気図と波情報/波予想を本日も更新していきます。

今日は11月の最終日。いよいよ明日から12月、冬の訪れを感じる季節ですね。
最近は「低気圧って何hPaからなの?」という質問をよくいただきますが、実はこれはサーファーにとっても重要なテーマなんです。

気象図で見ると、1018hPaの低気圧や960hPaの低気圧など、数値が全く違うものが登場しますよね。
「1000hPaを下回ると低気圧」というイメージを持っている方も多いですが、実際にはそうした“明確な基準”は存在しません。
重要なのは「周囲との気圧差」。たとえ1018hPaでも、周囲が1025hPa以上なら“低気圧”として解析されるんです。

このあたりを理解しておくと、天気図から波の傾向を読む力がぐっと上がります。

低気圧は何hPaから?サーファーのための基礎知識

気象用語としての「低気圧」は、実は数値ではなく相対的な状態を示す言葉です。

はるべえ
「低気圧=1000hPa以下」と思われがちですが、それはあくまで目安に過ぎません。

低気圧の定義

低気圧とは、周囲より気圧が低い領域のこと。
たとえば、

  • 周囲が 1020hPa で中心が 1010hPa なら、それは明確な低気圧。
  • 一方で、中心が 980hPa でも周囲が 970hPa なら、相対的には“高気圧の谷”になることもあります。
はるべえ
つまり、低気圧=何hPa以下という絶対基準は存在しません

サーフィンに関係する「hPa」の感覚

気圧差が大きいと、風が強まり波が発達します。

  • 960hPa級の低気圧(台風や爆弾低気圧クラス)は、広範囲にうねりを発生。
  • 1005hPa~1015hPaの低気圧でも、冬型の気圧配置では関東近海に東うねりをもたらすことがあります。

また、シベリア高気圧(1050hPa前後)との気圧差が100hPa近くある場合、北西の季節風が強まり、日本海側では高波・大雪、太平洋側ではオフショア強風という典型的な冬型パターンになります。

まとめ:サーファーが見るべきポイント

  • 数値よりも周囲との気圧差を見る。
  • 100hPa近い気圧差=強い風・うねりの発生。
  • 960hPa以下の低気圧=「爆弾低気圧」級、要注意。

こうした気圧差の理解があれば、「今日はうねりが届くか?」を予測できるようになります。
天気図を見るときは、「低気圧が何hPaか」ではなく、周囲との気圧差と風の流れに注目してみましょう。

今日の天気図と波情報

午前3時の実況天気図 ASAS

実況天気図

今朝はなんとも表現しがたい気圧配置ですが、、、

関東の東海上と日本海にはそれぞれ小さな低気圧が解析されていますが、その中心気圧は1018hPaと1022hPaです。

かなり気圧の高い低気圧ですが、別に何hPa以下が低気圧といった定義はないので、あくまで周辺との比較として解析されることから

このような気圧の高い低気圧が表現されています。

そして西から高気圧が張り出しを見せてきており、その大元となるシベリアの高気圧は1052hpa。

一方で昨日から記事にとりあげているアリューシャンにある低気圧は960hPa。

大きくみると西高東低の冬型の気圧配置で、日本を中心として東西の気圧差は約100hPaもあるという状況です。

まあこれはそんなに珍しいことではなく、冬になるとこんな状況はよくある気圧配置ですが、

やはりこんな気圧配置を見ても本格的な冬はもう目の前まで来ているんだなと、実感させられます。

アリューシャン列島付近にある低気圧は猛烈に発達しており、中心気圧は960hPa。

等圧線の流れとしては日本付近へ大きく北東うねりが反応するようなタイプではなさそうですけど、

今週の半ばあたりから、このアリューシャンからの北東うねりが少し混じって反応してくる感じもありそうですね。

茨城の鹿嶋や河原子などの波のコンディションを見ておくと、少し北東うねりが反応してきたかどうかがわかるかも。。。

また北西方向のうねりとして巨大なうねりがハワイに向けて届きそうな感じです。

関連記事

気圧配置と天気図パターンによる波のコンディションについての記事シリーズです。冬になると日本の南海上を通過した低気圧が発達しながら北東方向に進み東海上からカムチャッカ半島の南をとおりアリューシャン列島付近まで移[…]

アリューシャンからの北東うねり

日本付近は東海上の高気圧からの東ベースのうねりが弱めに反応している感じで、千葉エリアはアベレージで腰腹くらいのサイズ感はありそう。

午前中は風は弱い状態が続くかもしれませんが、

今日も北東の風が吹きやすい一日となりそうなので、風を気にしながらのサーフィンとなりそうです。

 

参考)昨日の気圧配置と風と波はこちら

昨日の天気図と波情報

おはようございます。はるべえです。11月29日の天気図と波情報/波予想を本日も更新していきます。今朝の関東各地は雲の多い空模様からのスタート。昨日の朝よりも物足りないサイズ感にはなってきているようですが、貴重な週末日[…]

今朝の風と波の状況

アメダス風向

今朝の千葉エリアは北西からのオフショアベースの風、湘南も北よりの風が吹いています。

今朝の鴨川マルキポイントはどんより空模様。朝の気温は8.9度と寒い朝を迎えました。

風はほとんど吹いていないか少し北西からのオフショアが吹いているくらい。

まだ潮が多い時間帯で厚めの割れにくい波ですけど、インサイドよりのブレイクでたまに腰くらいのセットが割れているようなコンディション。

ちょっと物足りない感じの波ですけど、今日も大潮回りで午前10時くらいまでには潮が引いてくるので、

その前後のミドルタイドの時間帯に入るのが今日はいい時間帯になりそうです。

千葉北エリアの一宮周辺もサイズ的には同じくらいなセットで腰たまに腹くらいなサイズからのスタートな模様。

まだ北西の風が吹いているので、周辺よりもサイズもあり、まずは1R入っておくのが良いんじゃないかと思います。

湘南エリアも鵠沼で膝くらいのスモールコンディションが続きます。

今日もロングで何とかといった感じの波になりそうですね

※YouTubeにも波チェック動画や雲の流れタイムラプス映像などをアップしています。
こちらは過去動画の中から紹介しています

https://www.youtube.com/channel/UChclptxfHQYAEE6LnBsJHhQ

よろしければご覧ください&チャンネル登録をお願いします!

これからの気圧配置と風と波

今夜9時の予想天気図 FSAS24

予想気圧配置24時間

今夜にかけては西から高気圧が張り出してきそうで、その等圧線の流れから午後も北東の風が吹きやすい気圧配置です。

午前中はそんなに風の影響はないかもしれませんが、

午後は東ベースのうねりの反応があってかつ北東の風を軽減するポイントが比較的コンディションは良さそう。

東うねりは顕著なサイズ変化はなさそうで、潮回りによってワンサイズくらい変化はあるかもしれません。

明日夜9時の予想天気図 FSAS48

予想気圧配置48時間

明日はシベリアからの高気圧が張り出しを強めてきます。

午前9時の予想気圧配置は掲載していませんけど、明日21時とだいたい同じような気圧配置が予想されています。

高気圧が張り出してきているということは、関東地方はその高気圧の前面に位置するということで、

明日も北~北東の風がベースとなる一日となりそうです。

朝のうちは北西の風が吹くところもありそうなので、風を気にするなら朝一から入るのが良いでしょう。

明日も北東の風をかわすポイントが無難なポイントセレクトです。

午後は北東からの風波が少し反応よくなってきて少しサイズアップしてくるかもしれませんけど、

風を軽減する鴨川エリアや片貝エリアからチェックしていくのが無難となりそうです。

今日の暦と潮まわり

千葉エリア:こよみと潮まわり(勝浦)

2020/11/30
日の出:06:28 / 日の入:16:27
大潮
満潮:04:55(142cm) / 15:49(149cm)
干潮:10:18(83cm) / 22:41(10cm)

湘南エリア:こよみと潮まわり(江の島)

2020/11/30
日の出:06:31 / 日の入:16:29
大潮
満潮:05:12(142cm) / 16:05(149cm)
干潮:10:37(81cm) / 23:02(10cm)

伊良湖エリア:こよみと潮まわり(赤羽根)

2020/11/30
日の出:06:39 / 日の入:16:40
大潮
満潮:05:49(166cm) / 17:01(164cm)
干潮:11:27(80cm) / 23:40(11cm)

磯ノ浦:こよみと潮まわり(和歌山)

2020/11/30
日の出:06:46 / 日の入:16:49
大潮
満潮:06:29(173cm) / 17:43(171cm)
干潮:12:01(90cm) / 00:00(cm)

宮崎:こよみと潮まわり(宮崎)

2020/11/30
日の出:06:55 / 日の入:17:09
大潮
満潮:06:18(181cm) / 17:37(180cm)
干潮:11:57(80cm) / 00:00(cm)

仙台新港:こよみと潮まわり(仙台新港)

2020/11/30
日の出:06:32 / 日の入:16:16
大潮
満潮:04:11(137cm) / 14:53(148cm)
干潮:09:21(89cm) / 21:57(9cm)

関連データ(気象庁ホームページ)

☀️気象庁 アメダス 風向風速(関東地方)
https://www.jma.go.jp/jp/amedas/206.html?elementCode=1

☔️気象庁 レーダーナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

🌊気象庁 波浪実況・予想図
https://www.data.jma.go.jp/gmd/waveinf/tile/jp/index.html

🌀気象庁台風情報
http://www.jma.go.jp/jp/typh/

過去の気圧配置と波情報

今日と同じ日の気圧配置と波情報 過去3~4年分の記事です。

ほぼ毎日記事を書いてきてますが、1日に複数記事を書いた日などは上手く表示されない場合もあったり、記事が一部ない期間もあります。

OnThisDay-2016.11.29

11/30 3:00西から高気圧に覆われてきており冬型は緩んできている今朝も弱い北から北西の風千葉エリアは今週は久しぶりのスモールコンディションいままでなんだかんだと胸サイズでできるポイントがあったが、今日はヒザ腰程度の力ないブレイ[…]

IMG
OnThisDay-2017.11.30

11/30 3:00 ASAS北日本中心とした冬型の気圧配置。一方で日本の南の海上には前線がありやや発達しながら東へ進んでいる。東日本は等圧線がやや蛇行しながら縦に走り今朝も北寄りの風がベース。はるか東の海上にある高気圧からの東から南東う[…]

IMG
OnThisDay-2018.11.30

11/30 3:00 地上天気図と波の概況南海上を通過した低気圧は東へ抜けて西から高気圧に覆われてきています。北日本が中心の弱い冬型の気圧配置です。通過した低気圧からの南から南東のうねりが遅れて少し反応しているようです。[…]

OnThisDay-2019.11.30

気圧配置&天気と波情報 : 今朝も朝一はかなり冷え込む午前3時の実況天気図 ASASカムチャッカ半島には猛烈に発達している低気圧があり中心気圧は960hPa、また大陸から高気圧が日本に張り出してきていて、この高気圧の中心気圧は[…]

今日の記事は以上です。

こちらの記事がもし参考になったり気にいってもらえたら、ぜひコメントを残してもらえると嬉しいです。

またTwitter/Instagram/Facebook/Youtubeでも発信してますので、いいねやコメントもお願いします!


こちらの記事も合わせてご覧ください!

“天気図から風と波を予想していい波をあてる”をテーマに、週末サーファーがいい波にのるための、気象・海の知識と経験則についてKindle電子書籍にしました。

Kindle Unlimited」への登録で、全ての本は30日間無料で読めます。Amazonユーザなら登録は簡単です Kindle Unlimitedはこちらから
気圧の高い低気圧
最新情報をチェックしよう!