梅雨前線は南北の高気圧の“押し引き”、今週後半から南の高気圧が攻勢にでる⁈【2020.7.12】

気圧配置と波情報 : 高気圧同士の攻防が続く

午前3時の実況天気図 ASAS

おはようございます。7月12日 日曜日の朝です。

梅雨前線は相変わらず本州付近に停滞しており今朝も九州の一部では強い雨が降っていて引き続き警戒が必要な時間帯は続きます。

日本海にあった低気圧が東北地方を横断して太平洋側へと抜けていってるところ。

南から東の海上には太平洋高気圧、そしてオホーツク海と朝鮮半島付近にも高気圧があって、
これら北と南の高気圧の“押し引き”が日本の上空で行われています

梅雨前線が日本付近に停滞しているということは、上空でこの北と南の高気圧の押し引きが拮抗している状況。

先週まではまさに両者が“がっぷりよつ”な状態で、その両者の微妙なパワーバランス次第で前線の位置や風向きが変わってきます

つまり、南の高気圧が少し優勢になると梅雨前線は北上し、千葉や湘南は前線の南側に位置して南〜南西の風が吹きやすくなります。

北の高気圧が少し優勢になると梅雨前線は南に下がって南よりの風はおさまり北よりの風が吹きやすくなります。

実際はそんなきっちりとした風向きの境界があるわけではなくある程度広い幅があります。また教科書通りにはならないことも多くて、気圧配置によっては前線の北にいるけど南西の風が吹くときもあります。

なので、
梅雨の時期はこの北と南の微妙なパワーバランスでコロコロと状況がかわるため、風向きや天気の予想が難しいときが多いです。

風向きもコロコロ変わる時が多く、そんなときはよく“不安定な風向き”とかいう表現にしておくことがよくあります。

今年の梅雨は千葉と湘南は南西の風がずっと吹き続きましたね。

ざっと見てみると6月26日あたりからずっと南西の風が断続的に続いている状況な感じです。

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今日の波チェック

これだけ長いあいだ南よりの風が吹き続けているので、そりゃあ千葉や茨城の水温もキンキンになるわけです。

いつもだと2〜3日くらい南風が続くと水温が下がるのですけど、断続的に2週間続いている訳ですから、冷たい水がどんどん湧き上がってきている状況となります。

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ですが、、、
どうも次の週末あたりには南の高気圧が攻勢をかけてきそうな兆しが見えてきました

今週は南西の風になったり北東の風になったりと変化しそうで両者の攻防が日本の上空で繰り広げられそうですけど、

こんな攻防を今週繰り返しながら、南の高気圧が次第に優勢となり来週には一気に梅雨明けへと向かうか⁈

梅雨明けにもいろんなパターンがあり、
南の高気圧が一気に北の高気圧をノックアウトするパターンや、寝技でジワジワと攻めるも勝敗なかなか決まらず判定勝ちのようなパターンもあります。

さて今回の梅雨明けはどんなパターンになるのか、来週にかけて気圧配置の動向に注目してもらえると少し楽しめるかもしれません。

ただ今週こそ梅雨末期の1週間となり毎年災害が多く発生する時季です。今年は令和2年7月豪雨が発生してしまいまだ継続中な状況です。

今週も厳重警戒な時間帯が続きます。

「空振りでもいいから警報がでたら避難をする」ということを、被害が想定される情報がでたら迷わず実施していただきたいです。

昨日の気圧配置と風と波はこちら

昨日の気圧配置と波情報

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今朝の千葉・湘南エリアの風と波

☀️気象庁 アメダス 風向風速(関東地方)
https://www.jma.go.jp/jp/amedas/206.html?elementCode=1

☔️気象庁 レーダーナウキャスト
https://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

🌊気象庁 波浪実況・予想図
https://www.data.jma.go.jp/gmd/waveinf/tile/jp/index.html

🌀気象庁台風情報
http://www.jma.go.jp/jp/typh/

今朝の千葉エリアは相変わらずの南西の風。

千葉の沿岸部でも場所と時間帯によって強弱はありますが、ベースは南西の風で南部の方が強めに吹いているような状況。

南西の風波はサイズ的にはキープしているものと思われます。こちらは石廊崎の波浪観測データです。

千葉南エリア

今朝も南西の風で無難なのは千歳や千倉ポイント。

千歳は昨日と同じくサイド気味のオフショアが強めに吹いてるようですが、他のポイントよりも面は良く、朝一は潮が上げ切らない時間帯でそこそこ遊べる波。

鴨川から和田エリアではオンショア強くまとまりなくて流れもあり、厳しいとコンディション。

平砂浦もサイズはありますけど、面はぐちやついていてハード気味ですね。

千葉北エリア

千葉北も一宮周辺で入るのが今日も無難となりそうです。

片貝より北のポイントではかなり流れもありそうなので注意が必要。

湘南エリア

石廊崎の波浪観測データにもあるように南西の風波が続いていてサイズは腹胸くらいキープしてそうです。

オンショアの影響少しでも軽減される由比ヶ浜や大磯などがまだその他ポイントよりはできそうな感じですが潮のタイミングも見ておきたいところです。

今日の空と海の注意事項は?

オンショアで湘南でも少しサイズがありビギナーの方には難しいコンディションです。

サイズ小さめで少し風の影響が軽減される腰越などで厚めの板で練習するのがいいかもしれません。

千葉は左へと流されるポイントが多くなり、ビギナーの方は注意が必要。サイズ小さめのオフショアとなるポイントが良いです。

太東や千倉などがよいかもですけど、太東はロングの方多くてインサイドいるとちょっと危ないかも。

あと、今日も特に午後は大気の状態が不安定となります。雷には十分注意して下さい。

※YouTubeには今日の波チェック動画、海と空の映像や雲の流れタイムラプス映像などをアップしています。

https://www.youtube.com/channel/UChclptxfHQYAEE6LnBsJHhQ

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今後の気圧配置と波: 明日は久々の北東〜東の風 

今夜9時の予想天気図 FSAS24

今夜にかけては低気圧は三陸沖から大平洋へと抜けていき、日本海とオホーツク海にある高気圧が優勢になってきます。

梅雨前線は南下して、後半は茨城や千葉北エリアでは北東の風が入ってきそう。

どのタイミングから入ってくるかは微妙などことですけど、早めに北東の風が入ってくれば片貝や飯岡周辺では夕方には朝よりもまとまりがでてくるかもしれません。

これだけ南西の風でぐちゃぐちゃなので、きれいにまとまることはないと思いますが、乗れる波が増えてくる感じにはなってくるかも

湘南も夕方あたりから北東の風に変わってきて遅い時間にはまとまりが出てきそうな感じ。

サイズダウンしてしまってるかもですが、今日は湘南の夕方はチェックしておいても
よさそうです。

千葉よりもまとまってくるのは早いですから、日没までの時間帯では遊べる波になっているかも。

明日夜9時の予想天気図 FSAS48

明日は久しぶりに北東から東の風が吹きそうです。

週末サーファーの方はあまり気にしないところかもしれないですが、風はそれほど強くはならなそうなので、まとまってくるポイントが増えてきそう。

黄海にある低気圧が夜には日本海まで移動してきて関東地方は曇りベースな空模様ですけど、あすは終日東ベースの風。

千葉はオンショアベースの風ですけど、北東になれば一部の風をかわすポイントではできるようになります。

飯岡から片貝周辺、御宿から部原、鴨川から和田エリア、平砂浦あたりをチェックするのが良さそうですね。

風がそれほど吹かなければ、一宮周辺や
千倉千歳エリアでも出来る時間帯はありそうです。

湘南も風をかわすようになりますが、サイズダウンしてしまい明日の朝にはスモールになってしまってそうな。。。

過去の気圧配置と波情報

今日と同じ日の気圧配置と波のコンディションの過去3年分の記事です。
過去の今日はどんな天気でどんな波だったのかご覧ください

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各エリア : 今日の暦と潮まわり

千葉エリア:こよみと潮まわり(勝浦)

2020/07/12
日の出:04:34 / 日の入:18:55
中潮
満潮:08:23(113cm) / 21:42(126cm)
干潮:03:03(76cm) / 14:49(54cm)

湘南エリア:こよみと潮まわり(江の島)

2020/07/12
日の出:04:36 / 日の入:18:58
中潮
満潮:08:45(114cm) / 21:57(131cm)
干潮:03:35(79cm) / 15:07(60cm)

伊良湖エリア:こよみと潮まわり(赤羽根)

2020/07/12
日の出:04:47 / 日の入:19:06
中潮
満潮:09:40(136cm) / 22:44(153cm)
干潮:04:11(92cm) / 15:55(72cm)

磯ノ浦:こよみと潮まわり(和歌山)

2020/07/12
日の出:04:57 / 日の入:19:13
中潮
満潮:10:35(141cm) / 23:36(159cm)
干潮:05:07(104cm) / 16:46(84cm)

宮崎:こよみと潮まわり(宮崎)

2020/07/12
日の出:05:17 / 日の入:19:22
中潮
満潮:10:21(151cm) / 23:16(166cm)
干潮:04:44(91cm) / 16:34(74cm)

仙台新港:こよみと潮まわり(仙台新港)

2020/07/12
日の出:04:22 / 日の入:19:00
中潮
満潮:07:27(123cm) / 20:50(134cm)
干潮:02:11(85cm) / 13:57(61cm)

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/サーファーはいつも風を気にしています\はるべえはるべえ@サーフィン大好きな気象予報士です。そうなんですサーファーはいつも風を気にしているんですよね海に行く前日はもとより平日の[…]

波をつくるための風
沿岸で吹く風

はるべえはるべえ@波乗りお天気ブログを毎日更新している気象予報士です今回はビーチで実際に我々が感じることのできる「風」について・・・サーファーにとってのもうひとつの”風”前回の記事に記載しましたと[…]

サーフチェックサムネイル
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